実はかゆみとメンタルには深い関係があるという。
「プレッシャーやストレスを抱えていると、頭をかいたり、鼻や目をこすったり、無意識に肌を触っているはず。ストレスによりかゆみを誘発する物質が放出されるため、イライラをまぎらわせようと肌をかく掻破(そうは)行動に向かうのです。かけば一時的にストレスが消えますから。かゆみは精神状態に支配されていてストレスは“かきたい”という衝動と密接な関係なのです」
強いストレスは筋肉を緊張させ、末梢の血管を収縮させて皮膚の血流を低下させる。それが続くことで皮膚の機能も低下し、これもかゆみの原因に。また、女性にかゆみを訴える人が多いのにはこんな理由がある。
「ホルモンの急激な変化が起こる更年期は、自律神経のバランスを崩しやすいとき。更年期症状のイライラがかく行為に向かわせ、落ち着くためにかき癖がついてしまうこともあるのです」
かくという行為は快感が伴うので、ストレス解消のため習慣化する場合も多いという。
「指や足の甲、靴下の跡がついたところ、骨の出っ張りのある部分などはかくと気持ちがいい部位。ここを無意識にかいていたらかき癖を疑ってみましょう」