からだ

毎日続ければ変化を実感、背骨リセット。意識すべきは「胸椎」です。

  • 撮影/岩本慶三 文/石飛カノ モデル/北川リサ スタイリング/高島聖子 ヘアメイク/村田真弓 イラストレーション/宇和島太郎、松元まり子

[ほぐして]

【固まりがちな肩甲骨が大きく楽に動くようになる。】

背骨の動きに影響する肩甲骨まわりをほぐす。

背骨リセットの狙いは「胸椎」。そして、もうひとつのキーワードは「肩甲骨」。

肩甲骨は上部の一点が鎖骨に繋がっているだけで、大小さまざまな筋肉に支えられるようにして肋骨の後ろに浮かんでいる。構造からしてとても不安定な骨。そして、背骨の動きととても関わりが深い骨でもある。

胸椎から繋がる肋骨は胸骨に至り、その胸骨と繋がる鎖骨に肩甲骨がぶら下がっている。また、肩甲骨を支持している筋肉は胸椎や肋骨にも繋がっているので、胸椎や胸郭の動きが悪くなれば、肩甲骨周辺も固まりがちに。

そこで、肩まわりと腰を温めた後は、肩甲骨まわりを集中的にほぐしていく。

肩甲骨はいわば宙に浮かんでいる骨なので、本来ならとても可動域が広い。外側に開いたり、内側に引き寄せたり、上下に動かしたり、「ハ」の字や逆「ハ」の字に開いたりと自由自在。腕を360度方向に回せるのも肩甲骨の可動性が高いおかげ。

ところが、長時間のデスクワーク、運動不足、気分が落ち込んだときのうつむき姿勢などが続くと、肩甲骨まわりの筋肉が緊張し、背中に張り付いたまま動かない状態になりがち。また、左右どちらかの手でバッグを持つ、片足重心で立つなどの日常的な癖によって肩甲骨の位置に左右差が生じることもある。

そこで、背骨リセットではまず、猫背姿勢で外側に開きがちな肩甲骨を内側に寄せる。これで丸まっていた背骨が伸びて縮こまっていた胸郭が広がり、呼吸も深くなる。

次に肩甲骨を一度広げた状態から、左右の肩甲骨を交互に内側、外側へと動かす。意識的に背骨を丸めて上半身を動かすことで、固まった胸椎まわりの筋肉をほぐす効果が期待できる。

理想は左右差がなく自由に動かせる肩甲骨を手に入れること。

( Step 1 )肩甲骨を内側に寄せる

足を肩幅の広さにして立つ。手を後ろで組んで腕を伸ばす。
 ↓

(A)握った手を後頭部に寄せるイメージで。でも、ムリはしないで。

息を吸いながら顔を上に向け、同時に組んだ手を引き寄せる。肩甲骨が内側に寄ることを実感しよう。息を吐きながら、元の姿勢に戻す。

( Step 2 )肩甲骨を開く

足を肩幅の広さに立ち、丸太を抱きかかえるようなイメージで、胸の前で手を組む。
 ↓

頭を前に倒し、左右の肘を交互に前に出す。左肘を前に出せば、左の肩甲骨が、右肘を前に出せば右の肩甲骨が開くのを感じるはず。

頭を前に倒した状態を横から見た姿。首から背中を繋ぐ筋肉が引っ張られ、肩甲骨が開きやすくなっている。

左肘から前に出すようなイメージで腕を動かすと、うまく肩甲骨が開く。

右側も同様に。交互に同じ動作を繰り返し、肩甲骨まわりを柔軟にしよう。

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