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【器好きのいつもの食卓】料理に手をかけられなくても、好きな器があれば心は満足します。

器好きで知られる器作家・イイホシユミコさんに、いつもの食卓を見せてもらった。
  • 撮影・徳永 彩
シンプルながら、目にも豊かな朝食。色違いの楕円を縦に2つ並べる配置がおしゃれ。コーヒーのカップも「リイラボ」から。

イイホシユミコさんの朝食は、アトリエで。

「忙しくて家で食事する余裕がなくなると、いつもアトリエで食べているんです。朝食もここでとるのが日課になっています。食事の支度をして、あったかいものを食べて、エンジンをかける感じ。でも、仕事場だから時間をかけずにできる簡単なものばかり。料理とも呼べないくらい」

ダイニングキッチン付きのアトリエで、イイホシユミコさんはいつもどおりの朝食を用意してくれた。野菜とキノコのハーブ炒めとトーストを盛ったオーバルの皿は、自然の鉱物を釉薬に使ったイイホシさんの「リイラボ」というシリーズから。ややムラのある釉薬の独特の表情が特徴で、深みのあるブルーと品のいいベージュ、どちらも食材を引き立ててシックな絵のような美しさ。バターは、古道具店で見つけたお気に入りの黒い漆の小皿にのせて。こうした自作の器と漆器の組み合わせが、定番のスタイルだ。

「漆器は、形がすっきりしているところが好きなんです。私の器とも相性がよくて、和食に限らず、毎日の食事に普段使いしています」

左・カレーライスにもおすすめ。朝食に使った人気の皿。「リイラボ」オーバルプレートM(233×150×H35mm)各2,800円。全5色。 右・よく使うという塗りの器。こちらは秋田の川連(かわつら)漆器。右の小皿がバターをのせたもの。6枚などセットで購入。

料理好きで器好きだった母親の影響で、ちゃんと食事を作りたい気持ちが強かったイイホシさん。以前は梅干しだって自家製だったほど。

「そんな私が、いまは目玉焼きだけでごはんということも。それでも豊かな気持ちになれるとわかりました。いいオリーブオイルを買っておいて、塩こしょうして、好きな器で食べれば、それでじゅうぶん。心が満足するんです」

器作家 イイホシユミコさん
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