くらし

【買ってよかったもの】無農薬の稲わらを買って、おうちでわら工芸。

クロワッサンのメンバーによる「買ってよかったもの」シリーズ。今回は石川県の農場からわらを取り寄せ、箒づくりを楽しんだ編集部員の話し。

味のあるわら箒を自宅で手作りできる!

都内在住でも自然と触れ合うのが好きな私は、毎年ゴールデンウィークになったら山奥など大自然に遊びに行くのですが、今年はそれが叶わず……。

でもなんとかして自然と触れ合っていたいと、もんもんとしていたところ、アマゾンで偶然この本を見つけました。

「つくって楽しむ わら工芸」( 瀧本広子・大浦佳代 / 農文協・ 2016年第一刷発行 )

わら工芸って、職人芸なのでは? という不安が、読み進めていくうちに「あれ、これならできるかも」に変わっていき、急にワクワクしてきました。

まずは、稲わらを手に入れるところから。
調べたらネットで普通に売っていたので驚きです。ネットってすごいですね。

さっそく注文しました。 存在感!
モミを発見。

私が購入したのは、石川県にある「ほんだ農場」さんの無農薬の稲わら。
1キロ、1,340円 (税込) 。
2日後には、丁寧に梱包された商品が届きました。
開封すると部屋の中がパッと田んぼの匂いに!
狭い我が家でわらを広げると、足の踏み場もなくなり、ほんとうに外にいるかのよう。
自分で注文しておきながら、その荒々しい光景にしばし呆然。

気を取り直して……。

わらの下処理をします。水で湿らせて、木づちで柔らかくなるまで叩きます。
そして稈 (かん) という茎の部分と みご(わらの先の部分) を分けて、まとめます。
こちらが みご。みごを抜く作業では手にまめができました。

「正月飾り」や「吊るし唐辛子」など色々な作り方が載っていましたが、すぐに使えるようにと「みご箒」に挑戦してみることに。

太くてしっかりとした みご を選別し、本とにらめっこしながら束ねていきます。
みご を触るのも糸でくくるのも初めての体験です。
手先を動かしていると頭が冴えてきて、だんだん形になってくるともう夢中で、
糸を結ぶところでは、手が2本ではたりず、口も使うというのめり込み具合。

持ち手は近所の西友で買った刺繍糸で。キュッと締まっていく過程が楽しいです。
完成ー! 用途別にサイズと形を少し変えて2本つくりました。

1本目は2時間ほどかかりましたが、2本めはその半分の時間で作ることができました。
かなり不器用な私ですが、平行じゃなくても不揃いでも、わら細工だからか、そんなに気になりません。むしろ味のような気さえしてきます!

まだわらが大量にあるので、次は買うとまあまあ高い「釜敷き」に挑戦してみようと思います。
なんでも買うことができる時代に生まれ育ちましたが、頑張れば作れるものもあるんだと、実感を持って知れた体験でした。

作業中、青々とした香りに包まれ、土いじりにも似たプリミティブな感覚になれるので、ネイチャー好きにはとってもおすすめです。

大きめのお子さんがいたら、一緒に作るのも楽しそう。
自宅で忘れられない思い出づくりに、わら工芸はいかがでしょうか。

くろかわ

『クロワッサン』編集部カメラマン。好きなことは写真を撮ることと、絵を描くことと、お昼にビールを飲むこと。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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