しつこいイガイガや咳をはちみつで撃退! | からだにいいこと | クロワッサン オンライン
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しつこいイガイガや咳をはちみつで撃退!

  • 取材・文/石飛カノ 撮影/森山祐子 写真、データ協力/山田養蜂場

前田さんがはちみつの健康効果に目覚めたきっかけは、ある日突如覚えた喉の違和感。なんとも不快なイガイガする初めての感覚に襲われたことから。
いつもの対処法、はっか油のスチームバスもなぜかあまり効果なし。しつこいイガイガに長期間悩まされることになった。  
そこで、天然のクローバーのクリームはちみつを試してみたところ、翌日にはなんとか症状が改善したという。ちなみに、クリームはちみつとは、天然はちみつの有効成分を損ねないよう低温で管理しながら、なめらかなクリーム状に仕上げたもの。  
ところが、イガイガの気配再来がその後もやまなかったため、今度はニュージーランド産のマヌカハニーを試してみると、1〜2日で完治。その効果に感銘を受けて新たなはちみつワールドが開けたという次第。 「今では喉が痛いとき、咳が出るときは上を向いてゆっくり頭を回し、はちみつが喉の患部に当たるよう意識しながら時間をかけて飲み込むように。はちみつが当たったところは湿布を当てたようにひりひりして、ああきくきく! という感じです」  

はちみつが喉の不調や違和感の改善に有効ということはよく知られていて、これまでに科学的な研究報告もなされている。  
たとえば、咳。代表的な咳止め薬のひとつにデキストロメトルファンという薬がある。はちみつ(とくに、そばのはちみつ)はこの薬に匹敵する効果が期待できるという報告がよく知られている。  
そもそも咳が出るというのは、喉に異物が入ってきてそれが溜まることによって脳の咳中枢が刺激され、喉に「咳を出せ」という司令を下し、体から有害なものを外に出すという反応。体が外敵から身を守ろうとする正常な反応だ。ところが、これが長く続くと喉には相当な負担がかかり、炎症などが引き起こされることになる。  
はちみつに咳止めの作用があることは分かっていたが、それがどの成分のどんな効果によるものなのかは、いまだ不明な部分が多い。  
ところが、2012年にこんな興味深い報告が。

アカシアとそばに咳止め効果が。

山田養蜂場みつばち健康科学研究所の「みつばち研究助成基金」では大学や研究機関を対象に、はちみつなどを含むミツバチ由来の産品に関する研究テーマを2008年より毎年公募している。2010年に採択された研究は、熊本大学大学院の研究者による、はちみつが咳を抑える作用について。  
これは、気管支炎のモルモットにアカシアとそばのはちみつをそれぞれ与えたところ、どちらも咳の回数が減ったという実験報告。その効果はやはり、咳止め薬のデキストロメトルファンとほぼ同じという結果に。  
ただ意外なことに、はちみつの抗炎症作用は咳止め効果には関係していなかったという。この研究者は、はちみつの咳止め効果は炎症を抑えるというよりも、咳が出るという反応に関わる咳中枢の反射を抑えるのではないかと推測をしている。  
少し難しい話になってしまったが、ひとまずアカシアとそばのはちみつが、咳止め薬と同じような効果をもたらす可能性が高いということは分かった。  
これまではニュージーランド産のマヌカハニーの健康効果が世界的に認められてきたが、今後はこうした研究によって、それ以外のはちみつが秘めているさまざまな可能性が発見されることは間違いなさそう。  
とりあえず、喉のイガイガや長引く咳に悩まされたときは、ひとさじのはちみつを喉に流し込んでみてはいかがだろう。コツはごくりと飲み下すのではなく、しばらく喉のあたりで転がしてゆっくり少しずつ飲むこと。

アカシアはちみつとそばのはちみつで咳の回数が減る!?

何も投与していない気管支炎のモルモットの咳の回数は30分に約40回。これに対してアカシアやそばのはちみつを投与すると、咳の回数は半分以下に。熊本大学大学院生命科学研究部 礒濱洋一郎(現東京理科大学)

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— マガジンハウス 編
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お話を伺ったかたがた
・中村 純さん 玉川大学ミツバチ科学 研究センター教授
・前田京子さん エッセイスト ベストセラー『ひとさじ のはちみつ』著者
・藤善博人さん 山田養蜂場 養蜂部顧問
・鳥家恵莉さん 山田養蜂場 サブチーフ

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