【ヨガのポーズ101】“引っこ抜く”ポーズ──Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方
大人になってから使っていない筋肉が総動員されます!──猛暑を上回る酷暑。夏の様相がすっかり変わってきました。迎える私たちができることは、カラダを整えておくことに尽きます。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
引っこ抜くポーズ
真っ直ぐに立ち、脚を前後に大きく開きます。ロープを握るように両手を握りしめ、腕は肩の高さに。上体をぐっと引いていきます。深い呼吸で8秒。反対の脚でも行います。1日何回でも。
長い間、思い描いていた二拠点生活を始めました。東京から1時間半。海の見える小高い山に、ウィメンズハウスを作っています。難題は、庭。というか、林か森か。庭部の部長として、しぶとくて強い蔦や蔓系の植物とたたかう日々。引っこ抜き作業が続くと、全身筋肉痛です。この痛み、どこかで記憶がある……と思うと、そう、運動会の綱引きでした。
全身、すべての筋肉を使うのです。
疲れきるのだけれど、ここの筋肉を使っていなかったのだという発見もあり、集中力も高まります。頭の中に残った仕事のこと、しなければならないあれこれ、面白いくらい消えます。それなら、人為的にそれをしようというのが、このポーズです。
夏バテの元凶ともいうべきは太陽の光です。でも、巻いて伸びる植物たちは、暑さをものともせず、ここにいるよ、と古い植物にからみつき、上へ上へと頭をもたげていく。その生命力に学ぶことばかりです。
夏バテする夏も、私は、あと何回過ごせるだろうか。考えることがあります。寿命ではなく、元気に過ごせる時間です。海で泳いだり、山に登ったり、訪れたかった場所を旅したり。したいことをするための時間。だから、このポーズで全身を目覚めさせ、体調を整えたい。楽しい時間を過ごすために。
『クロワッサン』1170号より
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