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【益子で器探し】目利きの買い付け旅に同行!──民藝とともにある営みにも触れる

日本各地の窯元や作家のもとへ足を運び、その土地の風土や暮らしに触れながら買い付けを行う『工芸喜頓』の石原文子さん。器選びの視点を探るべく、彼女の買い付けの旅に同行し、陶芸のまち・栃木県益子へ。

撮影・村上未知 文・田辺千菊(Choki)

「この色、いいですね」──石原文子(いしはら・ふみこ)さん(写真右) 『工芸喜頓』店主。アパレル業界を経て、2011年に民藝を中心とした器を紹介するオンラインショップ「日々の暮らし」を開業。2013年に東京・世田谷の上町に実店舗『工芸喜頓』を構える。<a href="https://www.instagram.com/kogeikeaton/" target="_blank">インスタグラム@kogeikeaton</a> 石原さんと「大誠窯」の大塚誠一さん(写真左)は10年来の付き合い
「この色、いいですね」──石原文子(いしはら・ふみこ)さん(写真右) 『工芸喜頓』店主。アパレル業界を経て、2011年に民藝を中心とした器を紹介するオンラインショップ「日々の暮らし」を開業。2013年に東京・世田谷の上町に実店舗『工芸喜頓』を構える。インスタグラム@kogeikeaton 石原さんと「大誠窯」の大塚誠一さん(写真左)は10年来の付き合い

「産地を訪れ窯元を見て回ると、器が生まれた背景はもちろん、それらが生き生きと使われている日常を垣間見ることができます。そうした日々の営みに触れることも、買い付けの大切な要素になるんです。今回訪れた益子は、民藝と深く結びついた“食”や“暮らし”を体験できる場所が充実しているので、おすすめです」(石原さん)

「見どころがいっぱい!」
「見どころがいっぱい!」
飴釉掛分長角皿 W27.5×D17×H3cm 9,900円。異なる釉薬を一つの器に掛け分ける、益子焼伝統の技法
飴釉掛分長角皿 W27.5×D17×H3cm 9,900円。異なる釉薬を一つの器に掛け分ける、益子焼伝統の技法
黒釉蝋抜き片口 W15.5×D12×H8cm 1万6500円
黒釉蝋抜き片口 W15.5×D12×H8cm 1万6500円
並白白掛急須 W17×D10×H13cm 1万6500円。すべて石原さんが今回の旅で買い付けた
並白白掛急須 W17×D10×H13cm 1万6500円。すべて石原さんが今回の旅で買い付けた
飴釉掛分長角皿 W27.5×D17×H3cm 9,900円。異なる釉薬を一つの器に掛け分ける、益子焼伝統の技法
黒釉蝋抜き片口 W15.5×D12×H8cm 1万6500円
並白白掛急須 W17×D10×H13cm 1万6500円。すべて石原さんが今回の旅で買い付けた

大誠窯

現役では益子最大規模の登り窯。近くで見学もできる
現役では益子最大規模の登り窯。近くで見学もできる

益子の土と登り窯が生む滋味深い美しさを持つ器
165年前に創業し、現在は7代目の大塚誠一さんが窯を継承。山から原土を掘り出し、釉薬を作り、蹴ろくろと薪窯を用いた昔ながらの手法で作陶に励む。「焼き鳥を備長炭で焼くとおいしくなるように、器も薪窯で焼くと味わいが出るんです」と大塚さん。自然をより身近に感じる力強い焼き物作りを目指す。

母屋の販売店には、つい先頃引退した6代目大塚邦紀さんと、7代目大塚誠一さんの器が並ぶ。庭に無造作に置かれた器もすべて購入できる
母屋の販売店には、つい先頃引退した6代目大塚邦紀さんと、7代目大塚誠一さんの器が並ぶ。庭に無造作に置かれた器もすべて購入できる
濱田庄司が開窯した「濱田窯」と共に益子を代表する窯元。柿釉や黒釉、飴釉を用いた益子伝統の器と並行して、丹波篠山の陶芸家・柴田雅章さんに師事した7代目独自の作品作りにも勤しむ。敷地内にはヤギや鴨も暮らす。
住所:栃木県芳賀郡益子町城内坂92 TEL:0285-72-2222 (営)10時~17時 火曜休

Mingel Farmhouse Beer & Bread

パン飲みを楽しむ石原さんと大塚さん。その土地の食を楽しむことも買い付け旅の醍醐味
パン飲みを楽しむ石原さんと大塚さん。その土地の食を楽しむことも買い付け旅の醍醐味
8時~11時限定のモーニングセット1,000円。パンの盛り合わせとクロックムッシュの2種類で、平飼い鶏のゆで卵とドリンクが付く。ビールは+300円
8時~11時限定のモーニングセット1,000円。パンの盛り合わせとクロックムッシュの2種類で、平飼い鶏のゆで卵とドリンクが付く。ビールは+300円
パン飲みを楽しむ石原さんと大塚さん。その土地の食を楽しむことも買い付け旅の醍醐味
8時~11時限定のモーニングセット1,000円。パンの盛り合わせとクロックムッシュの2種類で、平飼い鶏のゆで卵とドリンクが付く。ビールは+300円

ビールとパン、そして器。クラフトと食の交差点
「民藝」と「ミングル(交流)」を組み合わせた店名のとおり、クラフトカルチャーの魅力を発信。天然酵母のパンは、量り売りのカンパーニュやベーグル、バナナケーキなど約10種類が並ぶ。タップから注がれる生ビールは常時4種類。パン皿には、益子の陶芸家・佐々木康弘さんや「えのきだ窯」のプレートを使用。

【益子で器探し】目利きの買い付け旅に同行!──民藝とともにある営みにも触れる
ブルワリー&ベーカリーカフェ。ロスパンを原料にビールを醸すなど、環境に配慮した食の循環を目指す。終日パンとクラフトビールを用意。
栃木県芳賀郡益子町益子4276-2 TEL:なし (営)8時~21時30分(木~土曜)、8時~18時(日曜)、月〜水曜休 ※営業日時の詳細はインスタグラム@mingel_mashikoを確認

民芸店ましこ

人間国宝である濱田庄司の作品に、実際に触れられるのも貴重な体験。塩釉鉄絵湯呑(参考商品)φ7.5×H9cm
人間国宝である濱田庄司の作品に、実際に触れられるのも貴重な体験。塩釉鉄絵湯呑(参考商品)φ7.5×H9cm
シンプルで普段使いしやすい益子焼が並ぶ
シンプルで普段使いしやすい益子焼が並ぶ
茂木町の陶芸家・藤田理恵さんのブランド「フジタ工作室」のドラ鉢 φ20×H5cm 4,400円
茂木町の陶芸家・藤田理恵さんのブランド「フジタ工作室」のドラ鉢 φ20×H5cm 4,400円
「フジタ工作室」の板皿 W22.4×D10×H1.5cm 3,520円
「フジタ工作室」の板皿 W22.4×D10×H1.5cm 3,520円
人間国宝である濱田庄司の作品に、実際に触れられるのも貴重な体験。塩釉鉄絵湯呑(参考商品)φ7.5×H9cm
シンプルで普段使いしやすい益子焼が並ぶ
茂木町の陶芸家・藤田理恵さんのブランド「フジタ工作室」のドラ鉢 φ20×H5cm 4,400円
「フジタ工作室」の板皿 W22.4×D10×H1.5cm 3,520円

益子焼を知り尽くした確かなセレクト
益子焼の巨匠・濱田庄司と懇意にしていた初代が益子焼を広めるため、1952(昭和27)年に開店。「濱田窯」歴代陶主の作品から若手作家の器まで、益子焼の魅力を伝える。「作り手への愛情をとても感じられるお店。流行りに流されず、益子に関連するもののみを紹介する姿勢も好きです」(石原さん)

【益子で器探し】目利きの買い付け旅に同行!──民藝とともにある営みにも触れる
益子焼専門店第1号として濱田庄司が命名。益子焼の変遷を見守ってきた店主との会話を楽しみに訪れる人も多い。画家・加守田次郎さんの干支張り子や、手織り工芸の「ノッティング」など、益子ゆかりの作家による民藝品も人気。
栃木県芳賀郡益子町益子2901 TEL:0285-72-2231 (営)10時~17時 火曜休

古道具 時余利

自然光が降り注ぐ明るい店内。店主の君島さんは益子を代表するセレクトショップ『pejite』出身で、その確かな審美眼で選んだ古道具が美しく配置されている
自然光が降り注ぐ明るい店内。店主の君島さんは益子を代表するセレクトショップ『pejite』出身で、その確かな審美眼で選んだ古道具が美しく配置されている
古い鉄板を用いた看板が目印。椅子やスツールの品揃えも豊富
古い鉄板を用いた看板が目印。椅子やスツールの品揃えも豊富
右・鉄釉掛け分け徳利 φ9×H20cm 1万2000円。左・井戸の水を汲み上げるための木製滑車 W12×D5×H25cm 3,800円。「古い額縁の中心に置いて絵の代わりに飾ります」(石原さん)
右・鉄釉掛け分け徳利 φ9×H20cm 1万2000円。左・井戸の水を汲み上げるための木製滑車 W12×D5×H25cm 3,800円。「古い額縁の中心に置いて絵の代わりに飾ります」(石原さん)
自然光が降り注ぐ明るい店内。店主の君島さんは益子を代表するセレクトショップ『pejite』出身で、その確かな審美眼で選んだ古道具が美しく配置されている
古い鉄板を用いた看板が目印。椅子やスツールの品揃えも豊富
右・鉄釉掛け分け徳利 φ9×H20cm 1万2000円。左・井戸の水を汲み上げるための木製滑車 W12×D5×H25cm 3,800円。「古い額縁の中心に置いて絵の代わりに飾ります」(石原さん)

心の余白を埋める、小さな豊かさを暮らしに
俳句の「字余り」になぞらえた店名は、「時間や時代の中で消費されずにはみ出たもの」という意味。店主の君島北斗さんが国内で買い付けた、陶器やガラス、木工品、布物、家具などが空間を満たす。「ひと目惚れした掛け分けの徳利は花瓶に。横広がりの枝物を生けて、リビングにある古い作業台に飾っています」(石原さん)

【益子で器探し】目利きの買い付け旅に同行!──民藝とともにある営みにも触れる
民藝や骨董の目利きが集まる益子で、かつて骨董通りと呼ばれていた一角に、2021年オープン。アンティークショップが並ぶ長屋の一室には、経年変化や佇まいが美しい古道具や家具が並ぶ。
栃木県芳賀郡益子町益子3344-2号室 TEL:080-2334-3662 (営)13時~17時 木・金曜休

益古時計

宿泊者専用のカフェスペース。こちらでいただける朝食は、パンとスープ、ごはんと味噌汁のセットから選べる
宿泊者専用のカフェスペース。こちらでいただける朝食は、パンとスープ、ごはんと味噌汁のセットから選べる
緑を近くに感じられる2階の洋室。客室は洋室が中心で、和室も1部屋ある
緑を近くに感じられる2階の洋室。客室は洋室が中心で、和室も1部屋ある
宿泊者専用のカフェスペース。こちらでいただける朝食は、パンとスープ、ごはんと味噌汁のセットから選べる
緑を近くに感じられる2階の洋室。客室は洋室が中心で、和室も1部屋ある

ゆったりとマイペースに過ごせる、森の隠れ家
益子の中心部からほどよく離れた、森の中にあるプチホテル。「時間に縛られず、益子の街を楽しんでほしい」と、20年前からB&B形式を貫く。石造りの内風呂と露天風呂はいずれも貸し切りで利用でき、ゆったりと過ごせる。朝食に洋食を選ぶと、隣接する人気ベーカリー『Natural Bakery 日々舎』のパンが味わえる。

【益子で器探し】目利きの買い付け旅に同行!──民藝とともにある営みにも触れる
窯元巡りの拠点としても便利な立地。カフェや客室にある木の家具は、オーナー夫妻が手作りしたもの。1階には益子焼のギャラリーもあり、朝食も益子焼のプレートで提供。
栃木県芳賀郡益子町益子4283-5  TEL:0285-72-7201 1泊1名8,250円~(2名1室利用時、朝食付き、サービス料込み)

『クロワッサン』1169号より

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