からだ
くらし

毎日の食から体の中をデトックス。ウー・ウェンさんに教わる食養生。

肌はツヤツヤ、背筋ピン! スラッとした体形が印象的なウーさん。
その健やかさの秘密は毎日の食生活にありました。
  • 撮影・合田昌弘 構成&文・太田祐子

気持ちのいい一日を送るための食事。

一日の始まりに必ず白湯を飲むというウー・ウェンさん。

「いらないものをすっきり流し、体をみずみずしくしてくれるような気がします。なにより気持ちいいんです」

そもそも、体温より低い温度のものはほぼ口にしないという。

「母からの教えですね。体を冷やしていいことはない。免疫の働きを守るために大切なことです」

食事については、“朝ごはんはたっぷり。昼はよいもの、夜は少し”というのが中国で言われる理想的な食のバランスなのだそう。

「食べる時間も大切です。私の場合、夕食は7時までに済ませてしまう。そうすると翌朝の胃はからっぽ。気持ちよく一日を始めることができます」

朝ごはん

「朝食がいちばんボリュームたっぷりです」。野菜もタンパク質もいくつかの種類を用意してバランス良く。最近気に入っているのが黒豆のお粥だ。「北海道・折笠農場の黒豆、すばらしい風味ですよ」

【パンの日】

●ワンプレート
【材料(2人分)】
目玉焼き 2個
芽キャベツ 4個
ベーコン 50g
生しいたけ 2個
トマト(大)1/2個
チーズ・ナッツ・ドライフルーツ 各適量
オリーブ油 大さじ1
塩・こしょう 各少々
パン適量

【作り方】
1.ベーコンはひと口大に、芽キャベツ、生しいたけは半分に切る。
2.フライパンにオリーブ油、1を入れて炒め合わせ、水大さじ1を加え、蓋をして1分ほど蒸し焼きにする。
3.塩、こしょうで味を調え皿に盛る。
4.別に焼いた目玉焼きを盛り合わせ、ひと口大に切ったトマト、好みのパン、チーズ、ナッツ、ドライフルーツを添える。

【お粥の日】

●黒豆粥
【材料(2人分)】
もち米 1/2カップ
黒豆 大さじ3
水 600ml

【作り方】
1.黒豆を洗って鍋に入れ、分量の水を加え、ひと晩おく。
2.火にかけ、煮立ったら弱火にし、蓋をして10分煮る(硬さは好みで、10〜30分煮る)。
3.洗ったもち米を加え、米がゆるやかに踊るような火加減にし、蓋をして20分程度煮る。

●榨菜(ザーサイ)のパセリ和え
3分ほど塩抜きした榨菜を千切りし、パセリのみじん切り、ごま油で和える。

●じゃこの黒酢炒め
【材料】
じゃこ 20g
酒 大さじ1
黒酢 大さじ1
こしょう 少々
油(太白ごま油推奨)大さじ1

【作り方】
フライパンに油を入れて火にかけ、じゃこを加えてなじませたら、酒、黒酢を入れる。じゃこが水分を吸収したらこしょうをかけ、ざっと混ぜる。

●黒砂糖、きな粉
お粥の最後のひと口にたっぷりの黒砂糖、きな粉をかけて、デザート感覚で。

昼ごはん

眠くなるから、午後の仕事に備え、昼食に炭水化物を摂ることはあまりないというウーさん。「汁気の多い煮物のような、スープのような、胃の負担にならないものが私にはちょうどいいみたいです」

 

【軽くスープを】

●セリと豆腐のスープ
【材料(2人分)】
木綿豆腐 1丁(300g)
セリ1束、干しえび 5g
塩 小さじ1/4
こしょう 少々
葛粉(片栗粉でも)大さじ2(水大さじ2で溶く)
ごま油 大さじ1/2
水 2カップ
昆布 適量

【作り方】
1.干しえびを少量の水に漬け、ひと晩おく。
2.鍋に水、1、昆布を入れて煮立ったら弱火にし、蓋をして10分煮る。
3.ひと口大に切った豆腐を加え、さらに5〜6分煮て、5cm長さに切ったセリを加える。
4.塩で味つけし、水溶き葛粉を加えてとろみをつける。
5.こしょうをかけ、ごま油を加えて香りをつける。

夕ごはん

一日の終わりには良質のタンパク質を。あまり複雑な料理にはせず、素材の味を楽しんでいただく。「50歳を過ぎて自然と食べる量が減りました。体の声に耳を澄ますことも大事なんじゃないかな」

【魚の日】

●蒸し魚の豆豉(トウチ)ソース
【材料(2人分)】
サーモン 4切れ
下味[こしょう 少々、塩 小さじ1/2、酒 大さじ2]
上新粉 大さじ2
たれ[豆豉 10g(酒 大さじ2につける)、粗挽き唐辛子 大さじ1、醤油 大さじ1、花椒粉 小さじ1/4、ごま油 大さじ1と1/2]

【作り方】
1.サーモンに下味をつける。蒸し器を用意し湯を沸騰させ、蒸す直前にサーモンに上新粉をまぶす。強火で3分、弱火で3分蒸し、蓋をしたまま5分おく。
2.フライパンにごま油、粗挽き唐辛子を入れて火にかけ、香りが立ったら豆豉を加える。さらに香りが出たら、醤油、花椒粉を入れてざっと混ぜ、火を止める。皿に盛ったサーモンにかける。

●とん汁
【材料(2人分)】
大根 200g
れんこん 100g
さつま芋 150g
長ねぎ 10cm
こんにゃく 100g
豚肉 50g
だし汁 3カップ
味噌 大さじ2
油 大さじ1

【作り方】
1.大根、れんこんの皮をむき、ひと口大に切る。長ねぎは小口切りにし、さつま芋、こんにゃく、豚肉はひと口大に切る。
2.鍋に油、豚肉、大根、れんこん、こんにゃくを入れて炒める。だし汁を加え、煮立たせたら弱火にして蓋をし、10分煮る。
3.さつま芋、長ねぎを加え、さらに5〜6分煮て、味噌を溶く。

【肉の日】

●ステーキ
【材料(2人分)】

牛赤身肉2枚(240g)
塩小さじ1/3
こしょう(粗挽き)少々
にんにく 1かけ
オリーブ油 小さじ1
わさび 適宜

【作り方】
1.牛肉に塩、こしょうで下味をつけておく。
2.スライスしたにんにくと油をフライパンに入れ、香りが立ったら牛肉を入れて焼く。焼き加減は好みで。「ちなみに私はしっかり焼いてわさびでいただくのが好きです」

●スープ
【材料(2人分)】
人参 1本
キャベツ 100g
セロリ 1本
里芋 2個
桜えび 3g
水 3カップ
塩小さじ 1/3
こしょう 少々
油 大さじ1

【作り方】
1.人参、里芋はひと口大に切る。セロリ、キャベツは千切りにする。
2.鍋に油と人参、里芋を入れて火にかけ、さっと炒める。
3.水、桜えびを加えて煮立たせ、弱火にして蓋をし、15分煮る。
4.塩、こしょうをして味を調え、キャベツとセロリを入れてさっと煮立たせ、香りが立ったら火を止める。

●ウドの塩きんぴら
【材料(2人分)】

ウド 1本
九条ねぎ 1本
塩・こしょう 各少々
油 大さじ1

【作り方】
1.ウドは拍子木切りにし、九条ねぎは斜め切りにする。
2.フライパンに油、ウドを入れて火にかけ、しっかり炒めたら塩をし、九条ねぎを加える。九条ねぎが少ししんなりしたらこしょうをかける。

ウー・ウェン

ウー・ウェン さん

料理家

中国家庭料理を伝えるウー・ウェンクッキングサロンを主宰。著書に『本当に大事なことはほんの少し』(大和書房)、『ウー・ウェンの100gで作る北京小麦粉料理』(高橋書店)など。

起床して歯を磨いたあとに40〜50度ほどに冷ました白湯を250ml、家の掃除をしてからさらに250ml飲むのが日課。

『クロワッサン』1066号より

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