「子どもたちが食べるものはおいしくてできるだけ身体に良いものをと思うので、手作りしようと心がけています。ただ、作り方が適当になっちゃうんですよね、私の場合(笑)。お菓子ってきちんと分量どおりに作るのが失敗しない鉄則なんですけど、そのあたりがアバウトなので、娘たちに『これ、何?』って言われるようなケーキも時おり」
とおおらかに笑うイイノナホさん。この日の「適当ケーキ」はココアバナナパウンドケーキだ。
「最近チャレンジしているのは、お砂糖を使わずにどれだけ甘いお菓子ができるかなんです。今日のケーキははちみつだけなんですけど、皮が黒ずんできたくらいの完熟バナナを使うとちょうどいい甘さになるんですよ」
イイノさんは、中学、高校に通う3人の娘たちの母親。スポーツ好きで食べ盛りの子どもたちは、ケーキ、お菓子類のおやつだけでは食欲を満たせない。サンドイッチやピザなど、ある程度食べ応えがある軽食も定番のレパートリーに加わる。
「ピザは子どもが小さいころからよく作ってきましたね。友だちがたくさん遊びに来たときに出すと、みんな大喜びで盛り上がるんです。私もピザを食べに行くと、お店の人が作る工程をじーっと見て覚えたりして。丸い生地を空中で回したりするじゃないですか。あれもマネしてみたり(笑)」