「人生の喜びの9割は美味しい食べ物とお酒」と言いきる山口恵以子さん。文壇屈指の酒豪として知られるが、実はあんこにも目がない。
「幼い頃はあんこが苦手。それが変わったのは10歳頃。たまたま食べた饅頭が劇的に砂糖控えめになっていて。それ以来、大好物に」
中でも皮とあんこだけの最中は作り手の実力がわかるという。
「その代表格が『うさぎや』。都心の一等地にある店地下の工房で今も手作り。材料だって妥協しない。なのに1個105円! 商売人としての矜持を感じます。アイスを最中で挟むことを最初に思いついた『みつばち』も素晴らしい完成度。ずっと気になって、食べた途端に気に入った『白松がモナカ』も皮とあんこがこれ以上ないバランス。長く愛されるわけです。『鶴屋吉信』の最中セットはあんこを好みのバランスで。缶入りで長持ち、もしもの備蓄にしています」