くらし

【豊洲市場】移転から半年、話題の豊洲市場のグルメ&買い物ツアー体験記。

銀座から日比谷、丸の内、日本橋、そして豊洲まで。大人の粋や品が感じられるこの界隈が、近頃ますます活気づいている。名付けて“大銀座”。
ニューオープンやリニューアルした施設、新緑を満喫できるレストラン、新しい東京の台所など、とびきりの新発見をお届けしましょう。
  • 撮影・谷 尚樹 文・嶌 陽子 イラストレーション・クレメンス・メッツラー 資料提供・AFLO

豊洲市場
東京都江東区豊洲6丁目 TEL.03-3520-8205(総合) 営業時間:5時〜17時(見学)、その他は店舗により異なる。定休日:日曜、祝日、休市日(不定)

私たち2人が行ってきました。

(左)嶌 陽子さん ライター (右)嶽 まいこさん 漫画家

朝8時過ぎ。私こと、ライター・嶌が嶽さんと待ち合わせたのは、ゆりかもめ「市場前」駅。きれいなビル風の建物を見て「ここが本当に市場?」と思いつつ、いざ探索開始!

豊洲市場は管理施設棟、青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の4棟が連絡通路で結ばれていて、飲食や物販の店は数カ所にまとまっている。気をつけたいのが、棟と棟の間がかなり離れていること。多くのお店を効率よく回るには、お店の位置やルートを事前に頭に入れておくといい。さもないと、4棟の間をひたすら行ったり来たりすることになる。そう、私たちのように。歩きやすい靴で来てよかった……。

まず訪れた天ぷらの店『天房』では、青果市場での仕事を終えた、プレート付き帽子の男性たちが食事中。「市場に来た実感が湧いてきましたね!」と、にわかにテンションが上がってくる。

食後は建物の中を散策。見学者用通路にある窓ガラス越しに、プロが働く市場内部を見ることができる。「建物はピカピカで現代的なのに、かすかに魚の匂いが漂うのが面白い」などと話しながら水産仲卸売場棟にある“魚がし横丁”へ。食材や調理道具など、プロ向けの店が並ぶエリアだ。包丁の『正本』、チーズ専門店『KOTOBUKIフーズ』、長靴の店『伊藤ウロコ』など。お店の人の話もマメにメモをとる嶽さん、さて、どんな作品が出来上がる?

移転からまだ半年。それでも新しい場所にすっかり馴染み、たくましく働く人々の姿には見惚れてしまう。喫茶店『センリ軒』の社長によると、同店は日本橋に魚河岸があった時代からあるのだそう。場所は変われども、市場が連綿と積み重ねてきた歴史は、店や人の気配として確かに息づいている。

『寿司大』でランチ後、『茂助だんご』でお土産を購入した14時頃には、すでにシャッターを下ろしている店も多数。「朝早くから来てよかった!」と嶽さんも私も大満足。おいしいものや質の高いものがぎゅっと詰まった豊洲市場。早起きして行く価値は充分にあった。

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