「ただ飲むだけだった甘酒を日々の料理に使うことで、いつのまにかたくさんの発酵食を摂れるようになります」
とは、甘酒を料理に使うことを提案する舘野真知子さん。
「甘酒を使ったマヨネーズなど、覚えればとても重宝です。なにしろ甘酒は、素材の味を邪魔せず、麹感が目立たないだけでなく、味わいが深くなり減塩にもなる。それに、市販品のドレッシングや焼肉のたれなどをボトルで購入すると使い残してしまうことも多いけれど、甘酒をもとに必要なだけ作ればいいので無駄もない。使いかけのボトルが減り、冷蔵庫がすっきりします」
料理用の甘酒は、できれば自家製がいちばん。保温ボトルを使った簡単な方法を次に紹介する。最も麹菌が元気に働く60℃の湯で発酵させる方法で自然の甘みが引き出され、飲むタイプよりも濃厚な仕上がり。加熱殺菌しないため酵素が生きていて、とくに肉などのたんぱく質を柔らかくする効果が高い。温度・分量・時間に気をつければ、失敗なくできる。とはいえ、手作りはハードルが高いという人向けに、数ある市販品の中から、いいものを見極めるポイントを教えてもらった。