「砂糖などの甘味をたくさん加えた市販品と比べ、甘酒をベースにしたたれはやさしい甘さで、すっきりした後味なのが特徴。麹の力で米を発酵させることで生まれる自然の甘みは、砂糖とは糖分の質が違い、切れがいいのです」
そのため、たれの味で覆って食べる感覚ではなく、素材の旨味がきちんと感じられる。とくに肉料理は、甘酒の働きが効果的に。
「炒めたときに、甘酒が浸透圧の関係で調味料を連れて肉の中に入ってくれる。見た目の色が薄いと思っても、味はじゅうぶん深くなっています。安い肉も、くさみやパサつきなく、おいしく調理できます」
すぐに熟成させた味になるのも、発酵調味料ならではの利点。
「同様の効果のある塩麹はしょっぱくて少ししか使えないけれど、甘酒だれなら麹をたくさん摂れますよ」