くらし

りんご、かわいや。 早春の津軽を旅する。【編集部こぼれ話】

4月25日発売の『クロワッサン』1116号「大人の遠足。」特集号のこぼれ話をお届けします。

今回の『大人の遠足』特集で、個人的に初上陸を果たした青森県。
旅したことのある人が「人があったかいよー」、「美味しいものがいっぱいある!」、「私は日本のアイルランドだと思うね!」などと異口同音に絶賛するものですから、いつかは行きたいと願っていた憧れの地でありました。

そして向かったのは津軽エリアの中心地、弘前市。

懐の深さすら感じる岩木山の雄大な眺め。さすが津軽富士。

青森空港から市内へ向かうと、“津軽富士”こと岩木山がどーんと目の前に。
山頂に白く雪を残したその姿は雄大で美しく、「よく来た、よく来た」と手を広げて歓迎してくれているかのようです。県外に出た津軽の人たちは、岩木山を見ることで「ああ、ふるさとに帰ってきた」と実感するそう。

初めて見た景色ですが、その気持ちがちょっとわかるような気がしました。

今回の取材では、津軽の食文化と手仕事を学べる場所をさまざまに訪ねました。

津軽こぎん刺しの歴史に触れては涙し、現役お母さんたちが受け継ぐ伝承料理の知恵に感嘆し、地元の人たちが愛する市場に元気をもらい……。たった2泊3日の取材旅でしたが、体感では東京で過ごす1週間と同じくらいの充実度。

取材に行く先々で買いものもしてしまったのですが、スタッフ全員が揃って購入したのがりんごかご。かつて多くのりんご農家が収穫の際に使っていたという、根曲がり竹で作られた素朴なかごです。

プラスチック製のかごの普及でその役割を奪われ、作り手も激減。いまや貴重な工芸品です。後継者不足に悩まされているそうで、いつかこの可愛らしいかごも見ることができなくなるのかなと思うと、そこはかとなく寂しい気持ちになりました。せめて購入して応援をば。

女性ばかり3人のスタッフが、大きなりんごかごを下げて帰路につく様は、さながら熟した赤ずきんちゃん。青森での日々を思い出しつつ、家で大事に使おうと思います。

愛らしいりんごかごを、どう魅力的に撮るか試行錯誤中。

県外でも、暮らしまわりのセレクトショップなどで購入可能とのこと。見かけた方はぜひ手にとってみてください。手仕事のぬくもりに、心満たされるはずですよ。(編集T)

4月25日発売の『クロワッサン』最新号は「大人の遠足。」

いよいよゴールデンウィークまでカウントダウン。海外に出かける予定の方も多いかと思いますが、30ン年ぶりの円安水準と聞くと、二の足を踏んでしまいますよね。でもどこかに行きたい! そんな思いに応える最新号です。
題して『大人の遠足』特集! 国内でも地元でも、まだまだ見どころ、楽しめる場所はたくさんあります。新緑の美しい今なら、近くの公園や低山をのんびり歩くだけでもリフレッシュできるはず。友人や家族を誘うもよし、ひとり時間を満喫するもよし。大人も心躍る遠足に、出かけてみませんか。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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