くらし

ドバイに行ったら必ず体験したい砂漠サファリ。楽しいアクティビティと美味しい朝食を。

ミシュラン・ドバイが昨年スタートし、レストランシーンがかつてないほど盛り上がりを見せているドバイ。輸入食材に頼りがちだった砂漠の国から、地産地消を目指す方向へと舵も切られています。今回は都会のレストランを離れて、ドバイに行ったら絶対に体験したい砂漠での朝食やサファリの様子をお伝えします。
  • 写真・文 斎藤理子 ※文中のAEDはディルハムと読み、ドバイの通貨です。1AED=40.04円(2023年11月30日現在)
変化に富んだ砂漠。見たことのない美しさに圧倒されます。

都心から約1時間で別世界へ。刻々と表情を変える砂漠に心を奪われる。

参加したのは〈Heritage Falcon & Nature Safari(鷹狩り体験と砂漠サファリツァー)〉。主催する〈Platinum Heritage Dubaiプラチナム・ヘリテージ・ドバイ社〉はドバイを代表するアウトドアツアー会社。今回参加したプログラム以外にも、砂漠ランチサファリや、夜のグランピング、砂漠に宿泊して明け方に気球に乗るツアーなど豊富なメニューが揃っています。エコフレンドリーでサステナブルなことでも有名で、数々のトラベルアワードを受賞しています。

砂紋が美しい砂丘。こうした風景が見渡す限り続く。
ところどころ植物が生えている場所も。
光の当たり具合や時間によって、砂漠の色は変わっていく。
よく見ると動物の足跡がいっぱい。
オリックスに遭遇!

ドバイの都心から1時間ほど車を走らせると、そこはもうドバイ砂漠保護区の入り口。アラブ首長国連邦政府が保護する自然保護区としては最大規模で、2004年に保護活動が始まって以降、50種以上もの植物、120種の鳥類、43種の哺乳動物や爬虫類が生息するようになっているそうです。まずは入り口でヴィンテージのランドローバーに乗り換え、伝統的なスカーフを頭に巻いてもらったら、砂漠の奥へ出発です。

砂漠は広大で果てしなく、まるで別の惑星に来たかのよう。一瞬たりとも同じ姿を留めることはなく、永遠に見ていられます。風によってできる風紋、太陽の角度で刻々と色を変える砂丘、時折見かけるガゼルやオリックスなどの動物。何もかもが圧倒的に美しく、ただただ言葉を失います。サソリに刺された時(!)に塗るといい植物や、水を蓄えやすい植物など、知識豊富な熟練ガイドさんの解説も興味深く、時間があっという間に過ぎていきます。

鷹匠の意のままに優雅に飛び狩るハヤブサやフクロウの見事なショー。

中東発祥とされる鷹狩りは、アラビア半島のベドウィン(砂漠の遊牧民族)が何千年もの間続けてきた狩猟方法で、現在も中東富裕層の趣味として広く愛されています。砂漠で多く使われるのは、世界最速の鳥類ハヤブサ。砂漠で獲物を見つけたら急降下して一瞬のうちに捕獲します。

鷹匠の指示で、疑似餌を狩って腕に戻ってくるハヤブサ。
ショーにはフクロウも登場。
砂漠に設置された素敵なテント。飲み物を楽しみながらショーを見学。

鷹狩りの歴史や猛禽類の生態、訓練方法などをわかりやすく面白く解説してくれるレクチャーも興味深く、楽しい学びの時間に。話を聞いた後はアームカバーを付け、いよいよ実体験。ハヤブサが鷹匠の指示の通りに腕で作った輪の間をくぐり抜けたり、空から舞い降りて自分の腕に止まったりと、なかなかスリリングで楽しい経験ができます。

ラクダに乗り砂漠をゆっくりと進めば、気分はキャラバンの一員。

鷹狩り体験の後はキャメルライド。ラクダに乗って砂漠をゆっくりと進みます。広大で美しい砂漠を眺めながらラクダの背にゆらゆらと揺られていると日頃のストレスも吹き飛び、清々しい気持ちに。脳が空っぽになり、リセットされる感じが素敵です。

ゆっくりと近づいてくるラクダ。つぶらな瞳が可愛い。
乗れるのは1頭に二人まで。3頭で移動する。ラクダ使いの命令に忠実に動くラクダたち。
夕方のツアーに参加すれば、砂漠に沈む雄大な夕日を背景にしたキャメルライドができる。

お待ちかねの朝食は、砂漠の中のレストランで。

朝食は、砂漠の中に忽然と現れる、グランピングテント風のレストランで。フール・ミダミスという、レモンとオリーブオイルでマリネされた豆の上に、トマトや玉ねぎ、ミントなどの野菜を好きなだけ盛る料理がメイン。これにレガーグやピタといったパンや、チャバブというパンケーキ、中東チーズ、フルーツ盛り合わせがつきます。もちろん、アラビックコーヒーや紅茶、各種ジュースも飲み放題。

砂漠の中に突如現れるレストラン。
新鮮な野菜はすべてドバイ産だそう。
好みの量の豆をボウルに入れてくれる。
スパイスや調味料もお好みで。
アラブスタイルのパンとチーズと共に。

フール・ミダスは、好みでスパイスや塩胡椒を入れよく混ぜてから、ライムをたっぷりと絞り、ピタパンに挟んで食べるとすごく美味。ヘルシーで軽くて、朝食にぴったりの一品です。砂漠を渡る風を感じながら朝ごはんを食べるという貴重な体験をぜひ!

Heritage Falconry & Nature Safari AED595〜(季節によって変動)

ドバイの様子を動画でちょい見せ。

斎藤理子

斎藤理子 さん (さいとう・りこ)

フードジャーナリスト

雑誌編集者を経てロンドンなど海外に長年住み、その間世界各国を食べ歩く。現在は国内外の生産者から三つ星シェフ、立ち飲みまで広く取材し執筆。著書に「イギリスを食べつくす」(主婦の友社)、「隣人たちのブリティッシュスタイル」(NHK出版)など。編著に『アル・ケッチァーノ』奥田政行シェフの連載をまとめた「田舎のリストランテ頑張る」(マガジンハウス)。2011年英国政府観光庁メディアアワード受賞。やまがた特命観光・つや姫大使。

《協力》
ドバイ経済観光庁:https://www.visitdubai.com/ja
Facebook:https://www.facebook.com/visitdubai
Twitter:https://twitter.com/visitdubai_jp
Instagram:https://www.instagram.com/visitdubai.jp/?hl=ja

※文中のAEDはディルハムと読み、ドバイの通貨です。1AED=40.04円(2023年11月30日現在)

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