くらし

バナナオムレット【小堀紀代美さんの思い出おやつレシピ】

にぎやかな商店街にある洋菓子店で育った小堀紀代美さん。
今も記憶に残るノスタルジックなお菓子を作りやすくアレンジしてご紹介します。
  • 撮影・青木和義 スタイリング・西﨑弥沙 文・小笠原章子

バナナオムレット

ラップにぎゅっと包まれて店頭に並んでいたオムレットは、クリーム、バナナ、スポンジが一体となったほんわかやさしい味でした。今もクリスマスケーキを仕込む時期になると、店で働くみんなのおやつにスポンジの切れ端で作っています。

【材料(4個分)】
卵 3個
A[はちみつ 15g 砂糖 90g]
薄力粉 110g
B[溶かしバター(食塩不使用)25g 牛乳 大さじ1と1/2]
生クリーム 1カップ
砂糖 大さじ1
バナナ(縦半分に切る)2本

【作り方】
1.ボウルに卵を入れて溶きほぐし、Aを加えて混ぜる。湯せんにかけて人肌くらいまで温めて火からおろす。泡立て器でもったりして、垂らすと線の跡が残るくらいまで混ぜ合わせる(ハンドミキサーの場合は、高速で2分ほど泡立て、低速でキメを調える)。
2.薄力粉をふるい入れて混ぜ、粉っぽさがなくなったらBを加え、つやっとした生地になるまで混ぜる。
3.オーブンシートを敷いた天板に2を流し入れて広げ、上からトンと落として空気を抜く。180度に予熱したオーブンで10~12分焼き、天板から生地を外して冷ます。
4.3にボウル(直径12cm)の口を当てて、ナイフで4つの円形に切り抜く(表面の焼き色がついた部分を削り取っても)。

ボウルのカーブに沿って、生地の底までナイフでしっかり切り込みを入れていく。

5.ボウルに生クリームと砂糖を入れ、底を氷水に当てながら9分立てに泡立てる。等分してに塗り広げ、バナナをのせて半分に折る。オーブンシートでキャンディ形に包む。

実家の洋菓子店から受け継いだ小堀紀代美さんの思い出おやつ

小堀紀代美さんの実家は、栃木県宇都宮市で地元の人たちから50年以上愛され続けている『コボリ洋菓子店』。

「子どもの頃は学校から帰ると店のショーケースから好きなケーキを選んで食べるのが日課。今思えば夢のような環境ですが、当時はそれが当たり前だと思っていました」。おいしいお菓子に囲まれていたせいか、自分でお菓子を作り始めたのは大人になってからだそう。

「今回紹介したおやつはもうお店で出していないので、今となっては幻の味。遠い記憶を辿りながらレシピを考えるうちに、温かさと懐かしさが入り混じった父の味が鮮明に思い出され、大切に残していきたいと改めて思いました」

小堀紀代美

小堀紀代美 さん (こぼり・きよみ)

料理家

料理教室「LIKELIKEKITCHEN」主宰。各国で出合ったおいしい記憶を元に独自の味を提案。教室の情報などは、Instagram:@likelikekitchen

『クロワッサン』1091号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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