フリアン【小堀紀代美さんの思い出おやつレシピ】
にぎやかな商店街にある洋菓子店で育った小堀紀代美さん。
今も記憶に残るノスタルジックなお菓子を作りやすくアレンジしてご紹介します。
今も記憶に残るノスタルジックなお菓子を作りやすくアレンジしてご紹介します。
撮影・青木和義 スタイリング・西﨑弥沙 文・小笠原章子
フリアン
マドレーヌとフィナンシェの中間のような素朴な焼き菓子。生地にアーモンドパウダーを入れるのが、当時としてはおしゃれでフランス菓子風だったようです。最近はあまり見かけなくなったアルミカップの焼き上がりにも郷愁をそそられます。
【材料(直径9cmのアルミカップ4個分)】
卵 1個
砂糖 50g
アーモンドパウダー 15g
薄力粉 40g
ベーキングパウダー 小さじ1/4
溶かしバター(食塩不使用)60g
【作り方】
1.ボウルに卵を溶きほぐし、砂糖を加えて泡立て器ですり混ぜる。アーモンドパウダー、薄力粉、ベーキングパウダーをふるい入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
2.溶かしバターを2回に分けて加え、そのつどよく混ぜる。
3.2をアルミカップに等分に流し入れ、170度に予熱したオーブンで12~15分焼く。
実家の洋菓子店から受け継いだ小堀紀代美さんの思い出おやつ
小堀紀代美さんの実家は、栃木県宇都宮市で地元の人たちから50年以上愛され続けている『コボリ洋菓子店』。
「子どもの頃は学校から帰ると店のショーケースから好きなケーキを選んで食べるのが日課。今思えば夢のような環境ですが、当時はそれが当たり前だと思っていました」。おいしいお菓子に囲まれていたせいか、自分でお菓子を作り始めたのは大人になってからだそう。
「今回紹介したおやつは、もうお店で出していないので、今となっては幻の味。遠い記憶を辿りながらレシピを考えるうちに、温かさと懐かしさが入り混じった父の味が鮮明に思い出され、大切に残していきたいと改めて思いました」
『クロワッサン』1091号より