くらし

体をほぐすと、運気も流れる。風水心理カウンセラー谷口令さんが実践している7つのこと。

  • 撮影・小川朋央 イラストレーション・森マリエ 構成&文・堀越和幸

心ほぐせば運気も巡る。谷口さんが実践する7つのこと。

1.散歩でも旅行でもいい、自然のエネルギーの力を借りる。

短大生時代、家の経済的な事情により学校をやめなければならないという話になって、夏休みに軽井沢の鰻屋さんで住み込みのアルバイトをしました。賄いのご飯をいただきながら、軽井沢の自然にふれていつかは私もこの地で暮らしたいと心に誓ったものですが、その念願が叶って、今は東京と軽井沢の2拠点生活を送っています。

東京にいる時の反動か、軽井沢では何もしません。とにかく自然の中にいて、一日中、木々の緑を眺めて、鳥の声に耳を傾け、川のせせらぎに身を委ねている。それだけで、身も心も嘘のようにほぐれていくんです。当たり前ですよね、もともと人間だって自然の一部なんですから。疲れたら、自然の中に返れ! これが一番です。

2.挨拶はコミュニケーションの基本。人のために、自分のために、する。

おはようと言えばおはようと返ってきますよね。それだけで、心の中で動くものを感じませんか? 挨拶はコミュニケーションのとっかかり。人と人との目が合う、なんて最高じゃありませんか!

私は道路でタクシーがなかなかひろえないおばあちゃんを見つけたりすると、自分からそのおばあちゃんのところに歩いて行って、タクシー、タクシー、ってつかまえたりすることがあるんですよ。

自分と他人とが関わって、少しでも役に立っていることを感じられると、似たような毎日でもちょっとだけ心が軽くなる。挨拶はその基本なんです。メールのやり取りだけではわからない、その人の声の具合や喋り方の調子まで、大切な情報が詰まっていますから。

3.いいことは日常に満ちている、それに気づく力を日記で養う。

セミナーの時に、よく皆さんに、今日は何かいいことがありましたか? と尋ねます。すると、たいがい最初は「何もありません」という答えが返ってくる。でも、本当はそんなことはないですよね。

私はもう何十年も欠かさず、その日にあったいいことを記す、〝いいこと日記〟をつけています。素晴らしい言葉に出合えた、プレゼントを喜んでもらえた、どんな小さなことでもいいから、寝る前に一日を振り返って必ず書くんです。

するとどうなると思います? いいことに気づく力がどんどん養われていくんですよ。皆さんもぜひ試してみてください。一日というものは案外いいことがちりばめられているもので、それに気づくと生き方が変わってきますから。

もう30年以上も続いているいいこと日記。書く時に、読み返す時に、心がほぐれる。

4.願いは自分の中で死蔵させずに、 思い切って口に出してみる。

もし、あなたに何か願いがあるならば、ぜひそれを口に出して言ってみましょう。すると、その願いが叶うかもしれません。

ママ、ラクダに乗りたい。いつだったか、娘が藪から棒にそんなことを言いだしたんです。そんなことを言われてもなかなか実現できる話ではないでしょう。

それがある日、たまたま家族旅行で海外に出かけた際、飛行機トラブルで中東のある国で一日足止めを余儀なくされることになってしまった。そうしたら、その地はラクダのいる国で、娘は思いも寄らないタイミングで願いを叶える機会を得たのです。

今は叶わなくとも、口に出すことでそれが世に出て、何かの弾みで実現する。人生って、不思議とそういうことがあるんです。

5.ペットや草花を身近に置いて、生きているもののパワーで癒やされる。

仕事柄、風水グッズは何が一番いいんでしょうか? と聞かれることがあります。そういう時は必ず、ペットや草花などはどうでしょうか、と答えることにしています。もちろんこの場合は、生花などの本物の草花です。

ペットで癒やされるのは、誰にも心当たりがあることでしょう。私は断然猫派。必要以上に構わなくてもいいし、散歩に連れて行けとも言わないから、一緒にいてストレスが少ない。

事務所のベランダには観葉植物がひしめいています。ウンベラータ、ベンガレンシス。大切なのは、作りものではなく、そういう生きているものから本当のパワーをいただくこと。目で慈しんで、気持ちを穏やかにすれば、心も体もすぐにほぐれます。

6.ザワザワしている世の中だから、自分を一度無の境地に置いてみる。

今は有象無象の情報があふれかえっている時代ですよね。そんな時だから、マインドフルネスのように自分をいったんまっさらな状態にするというのはすごく有効だと思います。

私も若い頃は情報に振り回され気味で、雑誌でも何でもひととおり目を通さないと気が済まなかったのですが、ある日、東洋医学の先生に言われたんです。本当に必要な情報は向こうから入ってくるから大丈夫、と。それですごく気が楽になりました。

私は年に1回断食をやりますが、その際の雑念から解放される感じは忘れられません。無の境地というか。今の人たちには必要なのではないでしょうか。あくせくしないでも大丈夫。必要なものは、情報も人も向こうからやってきます。

7.陰と陽のメリハリが、人生の調和をもたらしてくれる。

自分の気持ちに正直に生きていると、生活は自然とメリハリが生まれるようになりました。それが今は、楽しくて楽しくて仕方がない。たとえば私は夜7時に寝て翌日の2時に起きるという生活ですが、目覚める時にはもうすこぶる元気。朝、というか夜中からヤッホーと叫びたいくらい(笑)。

私の1週間は、週末が東京で仕事、日・月曜日にバレエで残りの平日は軽井沢という生活です。仕事が早く終われば16時から飲みに行くこともあります。

仕事も遊びも全力、陰と陽が今の自分に調和をもたらしてくれている。昔は〝〜でなければならない〟ばかりの生活だったから、本当に窮屈な人生だった。今は自由。簡単ですよ。自分に正直になればいいだけですから。

谷口 令

谷口 令 さん (たにぐち・れい)

風水心理カウンセラー

風水心理カウンセリング協会代表理事。風水気学に心理学を取り入れたメソッドは、国内外で3万人以上のクライアントに支持される。

『クロワッサン』1074号より

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