くらし

鳥居のくぐり方、お辞儀の深さ、服装。知っておきたい神社との付き合い方。

神社開運コンサルタントの白鳥詩子さんに教わる、”神社のトリセツ”。知っておきたい心構えや礼儀作法とは?
  • イラストレーション・砂川ちさき 文・田村幸子

Q.鳥居のくぐり方に作法はありますか。

鳥居は神の世界と人間の世界の「結界」。本殿にいらっしゃる神様のお宅にうかがうという感覚でいましょう。

鳥居をくぐると参道が続きますが、この真ん中は「正中(せいちゅう)」といって、神様が通る道。私たち人間は正中を神様にお譲りして、右側か左側のどちらか端を歩きます。
このとき注意してもらいたいのが、神様にお尻を向けないこと。真ん中を歩く神様を意識して、右側を歩くときは右足から鳥居をくぐる。左側を歩くときは左足からくぐるのがお作法です。

同じ理由で昇殿参拝(正式参拝)をするとき、行儀よく履物をそろえようとして本殿にお尻を向けてしまわないように。靴の向きはそのままにして、参拝後もそのままお尻を向けずに履きます。また、鳥居の右側は女性、左側は男性という説もありますが、神道ではそのような決まりはありません。それより、お尻を向けないことに気をつけて。

Q.二礼二拍手一礼は知っていますが、お辞儀の深さはどのくらいにしたらいいでしょう。

本殿に向かって二礼二拍手一礼が基本ですが、伊勢神宮や出雲大社のように独自の参拝方法がある神社もあります。そういった神社を参拝する時は、境内に掲示があるので、そのとおりに。

鳥居は神社の玄関、心を込めてお辞儀をしましょう。お辞儀は一の鳥居をくぐる前は10度、二の鳥居、三の鳥居で45度、拝殿の前でお辞儀をするときは、直角の90度と覚えます。神様に近づくにつれ、お辞儀を深くしていくのは、神様の前に立つ心の準備を整えるためです。ゆっくりと丁寧にするように心がけてみてください。

Q.どんな服装がいいですか。帽子、サングラス、 日傘、ハイヒールは?

服装に決まりごとはありませんが、かつては神社にお参りする前には、川で禊(みそぎ)して白い衣を身につけていたので、神様の前に参上する装いは、小ぎれいにすること。

神職の神主、巫女を見てもわかるとおり、日よけや防寒に帽子、まぶしいからとサングラスはつけていません。鳥居の前に来たら日傘もしまい、帽子、サングラスは取ります。

私がお願いしたいのは、ハイヒールは避けていただきたいということ。なぜなら、神社の参道には玉砂利が敷いてありますが、あれは神様の御霊。玉砂利を踏みしめることで足元から魔を祓って浄化してくださる。ハイヒールでは足裏面と玉砂利がふれないので、その作用が小さくなります。

早くお参りしたいと小走りになる人も見かけますが、ゆっくりと参道を歩いてもらいたいのは、そういった意味があります。コロナ禍のマスクはかまいません。

京都の祇園祭にかかわる神社と所縁(ゆかり)が深い家に生まれた白鳥詩子さんは、物心がついたころからずっと、神社や神様が暮らしの中心にあったそう。

「神社とそこに祀られている神様のことをもっと知っていただきたいのです。なぜ、ここに神社があるのか、その神様はどの神様の子どもで、どんな経験をされてきたのか。『古事記』を読むとわかります」

これらの神様や神社にまつわる“基本”をそっちのけで「どうすれば、ご利益がありますか?」「一生懸命お願いしているのに神様はちっともお願いを叶えてくれない、嫌われてるのかな」と相談されてとまどうことも。

「そもそも神社は、『神様、いつも見守ってくださりありがとうございます』と感謝の気持ちを伝えにいくところ。そのあとで『こんなことを考えています。うまくいきますか?』と問いかける。おみくじを引いて回答や助言をもらうのは、神様との交流であり対話です。

“基本”をよく理解して、どうすれば神様が喜んでくださるかを考えてお参りすると、願いが神様に届きやすく結果的に叶うのが早まるようです」

白鳥詩子

白鳥詩子 さん (しらとり・うたこ)

神社開運コンサルタント

神社を守る家系に生まれ、11歳で巫女デビュー。巫女の経験を活かした「正式参拝のお作法を学ぶ神社ツアー」を開催。神社本『神社で引き寄せ開運』(三笠書房)などの著書も多数。

『クロワッサン』1060号より

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