花椒は中国の山椒で、完熟した実を乾燥させたもの。日本の山椒より、香りも辛みもピリピリしてかなり刺激が強い。
「舌がしびれるような辛さがほしいときは、粒をすりつぶして花椒粉にして使いますが、爽やかな香りを生かしたいときは粒のまま使うといいんです。乾炒りした花椒に油を注いでゆっくり香りを出す、花椒油を作っておくと、そのままたれやソースに使えます。餃子のたねにこの花椒油を入れると、ほのかに花椒の香りが立ち、辛みも抑えられて、まろやかになります」
焼き餃子でもおいしいが、蒸し餃子にすると花椒の風味が閉じ込められて、ますます味わい豊かに。また、おつまみにおすすめなのが花椒アーモンド。
「素焼きのアーモンドを花椒の粒と一緒に、海水と同じ3%塩分の塩水に漬けてから素揚げします。ほんのりと塩味がつく上に、花椒の辛みや香りが効いて、まさに大人の味になります」