くらし

藤井恵さんに教わる豆板醤の使い切りレシピ2品。納豆との相性も抜群。

家中華に欠かせない調味料の特徴と、使い方の幅を広げる料理術とともに和洋食にも生かせる、たれやソースの作り方を紹介します。
  • 撮影・岩本慶三 文・一澤ひらり

【豆板醤】発酵食品との相性ピッタリ。炒めると辛み、香りが格段に。

そら豆に麹と塩水を加えて発酵させたみそに、唐辛子を混ぜて辛みを利かせたものが豆板醤。

「シャープな味ですが、辛みだけでなく旨みと塩分があるので使いやすいです。油で炒めることで香りが立って辛みも増し、豆板醤のよさが引き出されます」

納豆は豆板醤と同じ発酵食品なので相性がよく、炒め合わせると旨みの相乗効果でおいしさも格別。
「納豆は入れたらサッと炒めるのがコツで、炒めすぎると納豆の苦味やにおいが出てしまいます」

豆板醤をマイルドに使いたければ、加熱せずにそのままで。
「ごま油を豆板醤に少し加えると辛みの角が取れて風味が増します。ピータン豆腐に使えば豆板醤の塩気がほどよく効き、コクも出ます」

また、合わせ調味料として使うと、味にも変化がつけられる。
「はちみつと豆板醤を混ぜ合わせるとスイートチリ風に。ピーナッツバターや甘酢に加えてもおいしいので試してみてください」

左・数種類の唐辛子を独自調合して、辛みのなかにコクと旨みを凝縮。鮮やかな赤色も特徴。四川料理をはじめ、炒め物、和え物、煮物などに少量加えるだけで、辛みづけが可能に。四川豆板醤 130g 284円(ユウキ食品 TEL.0120-69-5321) 右・そら豆と粗く刻んだ唐辛子を熟成させた辛みとにんにくの旨みが味わえるのが特徴。チャーハンやラーメンに加えると、ピリ辛風味に。李錦記 豆板醤 90g 250円(エスビー食品 TEL.0120-120-671)

ピータン豆腐

干しエビとザーサイ、豆板醤が生む旨みの饗宴。

【材料(2人分)】
ピータン1個
木綿豆腐1丁(300g)
A[豆板醤小さじ1 塩小さじ1/4 ごま油小さじ2]
B[味付きザーサイ20g 干しエビ大さじ1]
細ねぎ4本
香菜2株

【作り方】
1.ピータンは殻をむき、1〜2時間空気にさらしてアンモニア臭を取り、粗く刻む。豆腐はキッチンペーパーに包んで10分ほどおき、水気を切る。
2.干しエビはぬるま湯で戻してみじん切りに、ザーサイもみじん切りにする。香菜は飾り用の葉を取り分け、残りをみじん切りにする。ねぎは小口切りにする。
3.ボウルにA、Bを入れてよく混ぜ、豆腐を手でつぶしながら加え混ぜ、ピータン、ねぎ、みじん切りの香菜を加えて和える。器に盛り、飾り用の香菜を添える。

納豆ひき肉ピリ辛炒め

発酵食品のダブル使いで、納豆の味わいが一層深く。

【材料(2人分)】
納豆1パック(40g)
A[しょうゆ大さじ1 砂糖小さじ1/2]
豚ひき肉150g
B[酒大さじ1/2 片栗粉大さじ1/2]
セロリ1本(みじん切り)
生姜1かけ(みじん切り)
豆板醤小さじ1
油大さじ1/2
サラダ菜1/2玉

【作り方】
1.納豆はAと混ぜ合わせる。ひき肉はBと混ぜ合わせる。
2.フライパンに油を熱して生姜を炒め、香りが出たら豆板醤を加えて炒める。
3.豆板醤の香りが立ったら、ひき肉を入れて炒め、火が通ったらセロリを加えて炒め合わせる。最後に納豆を加えて手早くサッと炒める。
4.
器に盛り、サラダ菜を添える。食べるときはサラダ菜に包んで。

藤井 恵

藤井 恵 さん (ふじい・めぐみ)

料理研究家

管理栄養士。作りやすくておいしい健康レシピで人気。著書に『50歳からのからだ整え2品献立』(主婦と生活社)など多数。

『クロワッサン』1031号より

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