「たっぷりのグルタミン酸を含有するトマトと、グアニル酸を含むしめじの組み合わせなら、だしをとらなくても充分なうま味が抽出できるヘルシーな汁物に」。トマトのうま味成分は特に種の周りに多いので、ゼリー状の部分が汁に溶け出すようにトマトをつぶすのがポイント。また、しめじは酵素の働きによってうま味が増すが、その反応は70℃前後でよく起こるため“水から煮る”こと。発酵食品の味噌とチーズの組み合わせも相性がよく、味噌は酸味も有するのでトマトとの相性がいい。
うま味の相乗効果を利用して、満足感を得られる痩せレシピ。
- 撮影・青木和義 文・シキタリエ
Q だしを使わずにうま味を引き出す汁物の具の組み合わせは?
ミニトマトのイタリアン味噌スープ[グルタミン酸(トマト) + グアニル酸(しめじ)]
【材料(2人分)】
ミニトマト4個、玉ねぎ1/4個、しめじ1/4パック、水300ml、味噌大さじ1、粉チーズ小さじ1、黒こしょう適量
【作り方】
1. ミニトマトはヘタを取り除き、半分に切る。玉ねぎは薄切りにする。しめじは石づきを切り落とし、適当な大きさに割く。
2. 鍋に水、玉ねぎ、しめじを入れて加熱する。玉ねぎに火が通ったらミニトマトを加え一煮立ちさせる。
3. おたま1杯分の煮汁で味噌を溶いておく。
4. 2のミニトマトがやわらかくなったら軽くつぶし、3を加えて火を止める。
5. 器に盛り付け、粉チーズ、黒こしょうをふる。
【POINT】
(左)しめじは70℃でうま味が生成されるので、水から火にかける。
(右)トマトをおたまにのせスプーンでつぶし、ゼリー状部分を出す。
Q 乾物や缶詰を利用して時短で作れるレシピは?
加熱は電子レンジで2分、という手軽さがうれしい一品。キャベツはゆでずに電子レンジで加熱するとゆで汁に味や香りの成分が流出せず、甘味を残せるのがポイント。ストックしておける塩昆布とツナ缶をキャベツに加えるだけで、うま味の相乗効果が出る副菜だ。「キャベツのシャキシャキとした食感が残り、少量でも食べ応えがあります。ゆでたブロッコリー、ピーマン、もやし、千切りにした大根など、お好みの野菜を使っても。パスタに絡めたり、ご飯に混ぜたりするのもおすすめですよ」
キャベツのツナ塩昆布和え[グルタミン酸(昆布) + イノシン酸(ツナ)]
【材料(2人分)】
キャベツ4枚(正味約120g)、ツナ缶1/2缶、塩昆布5g
【作り方】
1. キャベツは4cm角に切り、耐熱容器に入れてラップをし、600Wの電子レンジで2分加熱する。
2. 塩昆布とツナを加えて和え、5〜10分置いてなじませる。
【POINT】
電子レンジで加熱後、5〜10分、味をなじませてから食卓へ。
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