Vol.24 便秘で悩んでいます。お腹も痛くなります。【40歳からのからだ塾WEB版】

IBSは治療できる病気

病院では、確定診断のために、便潜血検査、血液検査などを行い、大腸癌や潰瘍性大腸炎などの疾患の有無を調べます。年齢や状態により、大腸内視鏡検査や腹部超音波検査、腹部ＣＴ検査などを追加される場合もあります。検査の結果異常がなければ問診などを行い、最終的にIBSと診断されます。

治療では、生活習慣の改善指導（食事療法、運動療法）、薬物療法が行われます。IBSは精神的な影響を受けやすいため、心理療法が有効な場合も。詳しくは次回紹介します。

IBSは、放っておいても悪性の疾患へ移行するような病気ではありませんが、「QOL疾患」といって、生活の質を著しく低下させる疾患です。また、自己流の対処法だけでは治りにくい病気。市販の便秘薬やサプリを４週間ほど試して改善しない場合も、効果がないと判断し、病院を受診したほうがよいそうです。
木下さんは、「治療を受けることで、ずいぶん楽になりますよ」と話していました。一人で悩まずに医師に相談してみましょう。

ご協力いただいた医師

木下芳一さん　島根大学医学部第二内科教授、島根大学医学部付属病院副病院長

きのした・よしかず●神戸大学医学部卒業。消化器疾患の薬物治療を専門とし、日本消化器病学会の各種ガイドライン作成にも携わってきた、消化器内科のスペシャリスト。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー　及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい！