からだ

Vol.24 便秘で悩んでいます。お腹も痛くなります。【40歳からのからだ塾WEB版】

  • 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子

便秘の悩みは、女性に多いとよくいわれますよね。よくある症状だけに、「体質だから」とか「病院へいくほどでもないか」と思いがちです。
でも、お腹の痛みや調子の悪さを繰り返しているなら、慢性の便秘というよりも、「過敏性腸症候群(IBS)」だったり、ほかの病気が隠れているかもしれません。
そこで今回から2回にわたり、お腹が痛い便秘の症状で考えられる病気、IBS便秘型の特徴や診断・治療法などについて、専門医のアドバイスを紹介します。

お通じの異常が数カ月続いたら……

消化器内科のスペシャリスト、木下芳一さんによると、便秘で病院を受診する人はわずか5%程度。悩んでいても、「よくあること」と我慢していたり、サプリメントや下剤で対処している方がやはり多いのだそうです。
でも、お通じの異常が数カ月続き、かつお腹の痛みなどの不快感が繰り返し起きているなら、「慢性の便秘というよりも、過敏性腸症候群(IBS)の可能性が高い」と木下芳一さんは話します。
そのほか、便秘の症状には、大腸がんや炎症性疾患(結核、クローン病)が隠れている場合もあります。お通じの異常が数カ月続いたら、病院を受診することが大切だそうです。

IBSってどんな病気?

IBSは、大腸に腫瘍や炎症などの病気がないのに、お腹の調子が悪く、便秘や下痢などをくり返す病気。便秘の人の2人に1人、日本人の約10%が罹患していると推測されています。便秘や下痢を起こすタイプ、下痢と便秘の混合タイプなどがあります。

過敏性腸症候群のタイプ

タイプ 症 状
下痢型 泥状便、水様便が多い。男性、あるいは若い人に多くみられる。
便秘型 固い便、ころころ便が多い。
女性、あるいは高齢者に多くみられる。
混合型 軟らかい便になったり、固い便になったりを繰り返す。

便秘型は女性や高齢者に多く、下痢型は男性や若い方に多い傾向があります。

資料提供:木下芳一

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