押して、伸ばして、1日3分。腰痛のセルフケア術。
そして、その原因を作っているのが、ある代表的な筋肉の衰えです。
フィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一さんに教わる、その対策は?
撮影・青木和義 スタイリング・白男川清美 ヘア&メイク・大谷亮治 構成&文・堀越和幸 イラストレーション・山本由実 モデル・くらさわかずえ
腰痛の原因となりやすい、お尻の硬さを確かめてみる。
腰痛はお尻の筋肉が硬くなっていることから起きることが多い、という中野さん。腰なのになぜお尻なのか?
「大臀筋というお尻を覆っている大きな筋肉が固まると、骨盤が動きづらくなります。すると骨盤の上にある腰椎も動かなくなり、血液の巡りが悪くなり周辺の筋肉は常に緊張した状態になります」
歩く、座る、何げない動きの中で、本来であれば骨盤と腰椎は常に絶妙な連携をとっている。
「お尻の深いところにある梨状筋にも注目しましょう。大臀筋との間に坐骨神経が通っているので、圧迫されると強く痛みます」
梨状筋が硬いか硬くないか、まずストレッチでテストを。
「マッサージ、それぞれのストレッチの順で3分を目安にしましょう。歯磨きのように毎日行えば、必ず楽になるはずです」
●腰痛でほぐしたい筋肉
\梨状筋の柔軟性テスト/
□ うつ伏せの状態から片方の足を上げ、外側に45度倒せる。
◯できる
うつ伏せで、片方の足を上げて手で足首を持ち、外側に倒す。反対側の骨盤は床から浮かないように。
×できない
外側に倒せないだけでなく、ここが凝り固まりすぎていると、足首をつかめない場合も。
お尻(大臀筋)の マッサージ
タオルを左のように丸めてお尻の下に。体勢を整え、お尻の凝った部分をぐりぐり押す。お尻が温まってくるくらいに。すべての動作は左右同様に行う。
家にあるタオルを道具に
お尻(大臀筋)の ストレッチ
(1)
あぐらの格好で右足を少し前に出し、下にクッションを敷いて段差を作る。
(2)
その状態で背筋は伸ばしたまま、上体を前に倒す。高さをつけると可動域が広がり、より伸びやすくなる。
股関節まわり(梨状筋(りじょうきん))の ストレッチ
(1)
床に座り、右足を左膝の外側に置く。
(2)
右の足裏を床につけたまま右膝を抱き抱えるようにして上体を右にねじる。右の股関節の奥が伸びる。
(NG)
上体をねじった際に、ねじった側のお尻が浮いてしまうと効果は半減。
腰背部・お尻・ もも裏のストレッチ
(1)
仰向けに寝て、足首を曲げて左脚を上げる。
(2)
左脚の膝を伸ばしたまま右側に、倒せる範囲で倒す。腰背部からお尻、もも裏が一気に伸び、腰痛対策になるストレッチ。
モデル・クロップドトップス1万4800円、レギンス1万2800円(共にルルレモンTEL.0800・080・4090) バスタオル9,240円(ヒポポタマス/HPS TEL.03・3817・0855)
『クロワッサン』1086号より