からだ

仕事帰りのハードな運動で、疲労は倍増【疲れない運動のコツ】

疲れがたまっているときほど、 体を動かしてリフレッシュしたくなりますよね。 でも、ハードな運動で筋肉を酷使したり、 汗をかくのは、疲労に疲労を重ねるようなもの。 自律神経に負担をかけない賢い体の動かし方を、東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに聞きました。
  • イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子

すこやかに暮らすために、ほどよい運動は欠かせません。

とはいえ、「一日の疲れを運動で解消しよう!」と、仕事帰りにハードな運動をするのはNG。効果がないどころか、むしろ疲労を悪化させてしまいます。

仕事でめいっぱい頭と体と気を使ったあとは、自分で感じている以上に脳、すなわち自律神経の中枢がへとへとにくたびれています。

そこへ追い打ちをかけるように激しい運動をすると、体温や心拍を調整するために自律神経がまたフル稼働し、疲れが増幅する悪循環に。

体を動かしてスッキリしたとしても、それは一時的なもの。運動をした高揚感や達成感によって疲れが隠され、元気になった〝気分〟になるだけで、休息をとらないかぎり疲労はリセットされないのです。

疲れをとりたいなら、仕事帰りにわざわざスポーツジムへ行って汗を流すより、少しでも早く家に帰ってゆっくり休むべき。シンプルな休息こそ、疲労回復にはいちばん効果的です。

梶本修身

監修

梶本修身 さん (かじもと・おさみ)

東京疲労・睡眠クリニック院長

1962年生まれ。医学博士。2016年、「一人でも多くの疲労に悩む人を救いたい」と、東京疲労・睡眠クリニックを開院。穏やかな物腰と的確な診察が信頼を集めている。著者多数。

『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。

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