座りっぱなしでも疲労はたまります【疲れない運動のコツ】
自律神経に負担をかけない賢い体の動かし方を、東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに聞きました。
撮影・水野昭子 イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子
座りっぱなしは危険。立って疲れを撃退。
体を動かさなければ疲れることはないと思ったら、大間違い。座っているだけでも疲労はたまっていきます。
映画館で映画を楽しんだあと、妙に体がぐったりしていた……なんてことも身に覚えがあるのでは。長い時間、同じ姿勢で座っているほど、体は疲れを感じやすくなるのです。
その大きな原因は、座ると股関節が圧迫されて血液やリンパの流れが滞り、疲労物質が体の中に残ってしまうから。
座りっぱなしをやめて立ち上がるだけで体の巡りがよくなり、疲れがやわらぎます。
事務仕事などは、つい根を詰めて椅子にはりつきがち。「疲れを自覚する前に立ち上がる」を意識しましょう。
ドライブや映画鑑賞などで立ち上がれないときは、30分おきぐらいに座ったまま足を前に伸ばしたり、かかとの上げ下げをしてみて。座りながらできる簡単な動きですが、血流を促し、フライト中に起こるエコノミークラス症候群の予防にも役立ちます。
『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。