思いきって捨てるのは大変です。けれどもあるときには、大変な思いをすることも大事。もう捨てたくない、こんなせつない思いをしたくない、という思いを自らに刻みつけるのです。
持ち過ぎの連鎖を止めないと、自分に用事のないモノ、一度も使わないモノ、好きでないモノを持っていても平気な人になっちゃいます。そしてそれがずっとずっとつづくのです。
人と人が別れても、人はあたらしい縁(えにし)を結ぶことができるし、別の人生をはじめることができますが、モノたちはそうはゆきません。あなたと別れたモノたちには、よほどのことがない限りあたらしい縁も、別の人生もないのです。
「捨てる」は辛いかもしれないけれど、モノとのつきあい方、持ち方を変えるチャンス、でもあります。せつない思いをして手放すことで、自分の「好き」が見えてきますし、もっと云えば自分の「生き方」「暮らし方」を決められます。
ーー山本さん