からだ

安眠に良い入浴法は、「ぬるめで10分」の半身浴【疲れない睡眠のコツ】

その日の疲れはその日のうちにとることが、 疲れをためないための鉄則。 その早道のひとつが、睡眠の質を高めること。 眠り方のコツを、東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに聞きました。
  • 撮影・水野昭子 イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子

「ぬるめで10分」の半身浴が安眠に◎。

人は深い眠りに入る際に深部体温を下げて代謝を抑えます。眠くなると手が温かくなるのも、熱を放散して深部体温を下げようとする現象です。

入浴すると体温が一時的に上がりますが、その後は体温が下がるため、安眠にも効果的です。入るタイミングは、寝る1~2時間前が理想。上昇した体温が床に就く頃には下がり始め、深い眠りに誘います。

ところが、熱い湯に肩までつかる全身浴は、刺激が強くて交感神経が優位に。上がりすぎた体温や心拍を調整する自律神経が疲労します。

疲労回復と安眠につながるのは、38~40度の湯に、みぞおちまでつかる半身浴。ぬるめの温度で下半身を温めると副交感神経が優位になり、体は眠る準備を整えるのです。

ただし、半身浴でも長湯をすると自律神経に負担が。10分を目安に、汗が出る頃には湯から上がりましょう。

また、サウナと水風呂に繰り返し入るのは、体温や血圧が激しく変動し、自律神経に強いストレスを与える危険な入浴法です。

梶本修身

監修

梶本修身 さん (かじもと・おさみ)

東京疲労・睡眠クリニック院長

1962年生まれ。医学博士。2016年、「一人でも多くの疲労に悩む人を救いたい」と、東京疲労・睡眠クリニックを開院。穏やかな物腰と的確な診察が信頼を集めている。著者多数。

『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。

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