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発酵デザイナー小倉ヒラクさんのオススメ発酵食。

毎日摂りたい発酵食は、まずはおいしいことが続くコツ。便利で手軽な雑穀や乾物とともに、常備しておきたい逸品をご紹介!
  • 撮影・黒川ひろみ 文・池田祐美子
小倉ヒラク(おぐら・ひらく)さん●発酵デザイナー。発酵・微生物に関わる企画専門の「発酵 デザインラボ」主宰。著書に『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』など。

北から南まで日本各地に加え、世界各国の発酵調味料や食品、発酵にまつわる書籍などを集めたショップ『発酵デパートメント』。手がけているのは、発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。47都道府県、離島に至るまで発酵の現場へと足を運び、その土地の人にしか知られていないようなものまで、ありとあらゆる発酵食品を網羅している。

「商品のひとつひとつに、その土地、人、産業の歴史があり、今まで作り継がれているものです。意味があって続いているものばかりなんですよ。たとえば、長野県木曽で作られている米味噌の『みそ玉』。蔵に棲み着いた菌で乳酸発酵させ、チーズのような風味の味噌を作るという製法が生まれました。また、今でもアクセスが困難な青ヶ島で造られているのが芋焼酎の『あおちゅう』。遠く離れた島だからこそ、芋や麦こうじなど地元のものを利用して造るしかなかったのです。ほかにも、細々と作られていて知られていない、おいしくて珍しい発酵食品が、日本にも世界にもたくさんあります」

店内には、発酵料理に特化したカフェレストランを併設しているほか、納豆や味噌造りのワークショップを開いたり、オンラインでの発酵教室も開催している。ユニークなのが「発酵サブスク!」。毎月1回4,000円(税込。3,000円+送料一律1,000円)にて、発酵食品や調味料のセットを自宅へ届けてくれるというシステムで、丁寧な商品紹介とレシピ本もついてくる。

ほかでは手に入りにくい、小倉ヒラクさんセレクトの逸品から、発酵生活をスタートしてみてはいかが。

「松浦漬」「みそ玉」は発酵デパートメントのオンラインショップで購入可。

〈手前右から時計回りに〉※価格は全て税込。
・佐賀県の呼子で作り継がれている、鯨の上顎軟骨の酒粕漬け。プルッコリッとした食感。(「松浦漬」1,296円)
・岐阜県・長良川の鮎を用い、卵、内臓ごと手作業で漬け込む。白ワインにも合うエレガントな味わい。(「子持ち鮎熟れ寿し」1,620円)
・人口約170人の伊豆諸島にある火山島で、自給自足で造られる芋焼酎。(「あおちゅう」4,400円 )
・長野県の木曽駒ヶ岳で、自家製の麹を使い2年かけて完成させる米味噌。チーズのような香り。(「みそ玉」832円)
・山形県の中でも雪深い置賜地方で、納豆に米麹を加えて作られる、熟成麹納豆。旨みと塩味が通常の納豆よりも強く、醤油を加えずにそのままご飯にのせて食べる。(「雪割納豆」302円)

発酵デパートメント
東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK内 営業時間:物販12時~19時(土日11時~)、飲食12時~22時(17時~予約制ディナー) 水曜休 TEL.03・6413・8525 
https://hakko-department.com/

『クロワッサン』1029号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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