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ポリ袋ひとつ分、失敗知らず! 簡単味噌作りと、健康味噌汁レシピ。

その腸活力で今また見直されている味噌。誰でもトライできる手軽な作り方の提案です。
  • 撮影・吉澤健太 文・板倉みきこ

整腸作用があり、免疫力の低下も防いでくれる味噌。

自家製なら好みの豆や糀、塩を厳選できる点で安心&安全。……とはいえ面倒そう、と二の足を踏んでいた人にぜひ試してほしいのが、冷凍用ポリ袋で作る簡単な方法だ。

「私の味噌作りの原点は、20年ほど前、京都の大徳寺の塔頭で1年間生活していた時に身につけたものです。
当初は昔ながらの製法で桶で作っていたのですが、いざ自宅で作るとなると、時間もかかるし保存場所も必要で、ハードルが上がります。
そこでポリ袋を使う方法に変え、誰が作っても失敗しない作り方、ベストな味の配合を模索してできたのが、今回紹介する基本のレシピです」(真藤舞衣子さん)

ポリ袋は、密閉力があり、厚手で丈夫なものを選ぶこと。そしてしっかり空気を抜いておけば、失敗知らずだ。

「材料は大豆、米糀と塩ですが、米糀の量を一般的なレシピの2倍入れるのがポイントです。たっぷり糀を使うことで旨味が増し、そのぶん塩の量を控えられるのでヘルシーになります」

味噌を仕込むには、12月〜2月にかけての寒い時季が最適。

「ゆっくり発酵するのでまろやかで深い味わいになります。5〜6カ月後に完成しますが、出来上がった味噌の半分は保存容器に移し替えて冷蔵庫、残りは常温でさらに熟成させるとまた深みが増しておいしくなりますよ」

今回は、具材の効果も加味させた、不調改善を期待できる6種類の味噌汁のレシピも紹介してもらった。

【材料(出来上がり約2kg)】
大豆…400g
米糀…800g
塩…200g
煮汁…1カップ強

●水が出たら…

ポリ袋の口を開けて空気を抜き、袋の上から手で味噌を揉む。袋の底を台にトントンと数回打ちつけて空気を抜き、改めて口を閉じる。

●カビが生えたら…

ポリ袋の両脇を切って開き、カビの生えているところをナイフでこそげ取る。新しいポリ袋に詰め直し、空気を抜いて口を閉じる。

【下準備】大豆はさっと洗ってボウルに入れ、4倍量の水に浸して半日ほど置く。大豆が2倍以上に膨らめばOK。
1.ざるに上げて水を切り、圧力鍋に入れてかぶるくらいの水を加え、吹きこぼれないよう落とし蓋をする。
2.中火で蒸気が出るまで加圧し、弱火にして20分加圧。圧力鍋がなければ差し水をしつつ3~4時間煮る。
3.煮汁をしっかり切ってボウルに移し、煮汁を1カップ強取り置く。この煮汁はあとで混ぜる時に使う。
4.別のボウルに糀を入れ、手でもみほぐすようにしながら塊がなくなるまで、全体的に細かくする。
5.4に塩を加え、混ぜ合わせる。両手を使い、すり合わせるようにするとまんべんなく混ざる。
6.3の大豆が手で触れる温度になったら、温かいうちに手で握るように10分ほどつぶす。
7.人肌程度に冷めたら5を半量加えて混ぜ合わせ、煮汁を加えながら残りも入れ、さらによく混ぜる。
8.ほっぺたくらいの柔らかさになったら、空気を抜きながら直径10cmほどのボール状に丸める。
9.ポリ袋の口を折り返し、8を1つずつ手で押しつぶすように入れる。袋の隅までしっかり詰めて。
10.空気の層をつぶすよう全部詰めたら、ポリ袋の上から手で味噌を押さえ、空気を抜いてジッパーを閉じる。
11.日が当たらない涼しい場所で5〜6カ月保管。立てると省スペース。熟成中はカビが出ていないか確認。
真藤舞衣子

真藤舞衣子 さん (しんどう・まいこ)

料理家

フランスのリッツ・エスコフィエパリ料理学校でディプロマを取得。近著に『ポリ袋で簡単、おいしい はじめてのみそ作り』(立東舎)が。

『クロワッサン』1061号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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