脂肪や糖質の代謝を促してくれるエストロゲンの助けが得られなくなる閉経後は、何もしないでいると一日のエネルギー代謝量が減ってしまう。つまり、閉経前と同じカロリーの食事を摂っていると痩せるどころか太りやすくなるということ。
でも、だからといって閉経前より食事量を極端に減らす必要はない、と千代倉さんは言う。
「あまりカロリーを減らしてしまうと、今度は骨の形成や筋肉の合成能力が落ちてしまうからです。筋肉が減れば基礎代謝はますます落ちてしまうので、逆に体重のコントロールがしにくい身体になってしまいます」
閉経前に引き続き、良質のタンパク質とカルシウム、ビタミンD、ビタミンKといった栄養素は積極的に摂ること。
「動物性タンパク質に含まれるロイシンというアミノ酸は筋肉合成を促すので、肉、魚などを主菜に。脂質少なめの赤身部分がおすすめです。また、女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンを含む植物性タンパク質を取り入れてもいいでしょう。ただし、不正出血を起こすこともあるので食べ過ぎは禁物です」