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更年期の不調には漢方もおすすめ。

東洋医学は不調の原因を全身のバランスとして捉える。ホルモン補充療法との併用も◎。
  • イラストレーション /ノグチ・ユミコ 

東洋医学でみる不調とは体のバランスのくずれ

東洋医学では不調の原因は体のバランスのくずれと考えます。体には、「気」「血」「水」の3つのめぐりがあり、それぞれが均衡を保ってめぐっているのが健康な状態です。どれが不足しても、過剰でも、不調が起こると考えられ、症状が違っても原因が同じ場合や、逆に同じような症状に見えても原因が違う場合があります。

もう一つ、東洋医学ならではの考え方に「証」=体質・体力があります。現代の医学では、病気は症状や原因から診断され、体質や体力に注目することはあまりありませんが、東洋医学では非常に重要視されます。

エネルギー不足で健康を保つ体力が不足している「虚証」と、エネルギー過多で余ったエネルギーが病気のもととして体内に滞っている「実証」があり、その中間は「中間証」、または「虚実間証」といいます。どの証かは漢方薬選びの基準にもなります。

病院でも更年期症状に漢方薬を処方することが多くなりました。ホルモン補充療法と併用し、よい結果が得られることも少なくありません。

3つのめぐり

気 [気滞・気虚]

体の中を循環するエネルギーのこと。気力、元気、やる気などに通じ、バランスが乱れると精神や神経の不調があらわれるだけでなく、免疫力などにも変調が。

血 [瘀血・血虚]

文字通り血液のこと。血液そのものの状態と、血流、血液の過不足などが関わる。血液ドロドロや、貧血、血行不良に冷えによる体温調整の不調も「血」のせい。

水[水毒・陰虚]

体内の水分のことで、リンパ液、血液中の水分、汗、尿、涙、唾液などに関わる。水の過不足や滞りは、むくみや乾燥だけでなく、臓器の活動も妨げる。

現代の医学では不調は各部の異常と考えるが、東洋医学では体は全体から見るもの。エネルギーや水分、血液のめぐりが体の状態にあらわれると考えられている。

2つの体質=証

エネルギー過剰で、それが体内に滞り、病気を引き起こしやすい状態。血圧が高くなったり、太り気味で、吹き出物やくすみなどが出やすく、便秘やイライラなどがあらわれやすい。

パワー不足、エネルギー不足で、健康を保つための体力が足りていない状態。実際にも、やせて弱々しい印象の人が多いです。また、冷え性や乾燥肌、貧血、虚脱などがあらわれやすい。

3つのめぐりの滞りと体質で不調解決策を探す

3つのめぐりと2つの体質がわかったら、不調の解決策を探します。上で解説した「気」「血」「水」の、3つのめぐりの偏りは、それぞれ不足である「虚」の状態と、過剰である「実」の状態があります。

下段の「虚証と実証セルフチェック」で体質を把握したら、症状と体質の両面から絞り込んで漢方薬を選ぶことができます。 漢方は植物性で穏やかだから長く飲まないと効果が得られないと思っている人が少なくありませんが、それは間違い。体質や症状に合えば効果は案外早くあらわれます。また、漢方だから安全というのも誤解です。体に合わない薬を漫然と飲んでいると悪化することもあるので、この見極めが大切です。

漢方薬は市販薬を買うこともできますが、病院で処方される漢方薬の半分程度の効き目のものがほとんどです。最初は自分に合ったものを選ぶためにも、漢方外来を受診するなど、専門家に相談するのがいいでしょう。

虚証と実証セルフチェック

実証タイプ

□ 胃腸が丈夫
□  血色が良い、赤ら顔
□ 疲れにくい
□  声が太い、大きい
□ 便が硬い、便秘がち
  排尿回数が少なく、尿の色が濃い
  月経は順調、経血は多い
  暑がり、冷房が好き
  風邪をひきにくいが、ひくと高熱に
  お腹が硬く、弾力が強い
  首が太く、いかり肩

虚証タイプ

□  胃腸が弱い
  顔が青白く肌が乾燥
  体力がなく疲れやすい
  声が細い、弱い
  軟便や下痢気味
  排尿回数が多く、尿の色が薄い
  月経が不順な傾向
  冷房に弱い、冷えに弱い
  風邪をひきやすい
  お腹が柔らかく張りがない
  首が細く、なで肩

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監修 対馬ルリ子(つしま・るりこ)

産婦人科医師・医学博士。医療法人社団ウィメンズ・ウェルネス理事長。弘前大学医学部卒業後、東京大学医学部産科婦人科学教室入局、都立墨東病院周産期センター産婦人科医長などを経て、現在対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座・新宿で多くの女性の診療にあたっている。2003年には女性の心と体、社会とのかかわりを総合的にとらえ生涯にわたる健康を推進するNPO法人「女性医療ネットワーク」を設立、全国約600名の医師、医療保健関係者と連携し、さまざまな啓発活動や政策提言を行っている。

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