食事と運動を取り入れてもなかなか効果が出ないというときは、漢方薬の助けを借りるのもひとつの手。
「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という肥満改善、とくに内臓脂肪型肥満に用いられる漢方薬があります。これには褐色脂肪細胞の働きを活性化させたり、白色脂肪細胞の分解を促す作用が期待できます」
褐色脂肪細胞は肩甲骨の周辺にある脂肪細胞で、血液中の脂肪を取り込み、熱エネルギーとして消費する働きをもつ。この細胞がよく働いている人は太りにくく、働きが悪いと太りやすい。
一方、白色脂肪細胞は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられている脂肪のこと。運動によって分解されるが、漢方薬の助けを借りればより分解能力を高めることができるという。
「漢方薬は比較的副作用が少ないので、生活習慣病の方でも使用できます。ただし、薬ですから肝臓に負担をかけることに変わりありません。1年に1度は肝機能のチェックをしながら服用しましょう」