「そもそも、どうして骨盤がズレていると腰痛になるのでしょう?」とウラモトさん。中村さんによれば、それは、骨盤が骨格の並びの基礎になっているから。
「骨盤から頭まで積み上げられている脊椎は一つひとつが関節でつながっていて、周囲のさまざまな筋肉に支えられています。この骨格の並びをアライメントといいます。正しいアライメントとは、すべての関節の中心に体重が乗っている状態のことです」(中村さん)
骨盤が前後に倒れていると骨、関節、筋肉のバランスが崩れ、一部の筋肉だけが無理に引っ張られることに。それが腰などの痛みや疲労感になる。
「痛みのある部分の筋肉や関節だけに問題があるのではなくて、アライメントが崩れていることがさまざまな不調につながります。人間の上半身は、大まかに言うと、頭部、胸部、骨盤の、3つの大きなボールがつながっているイメージ。骨盤が安定していないと、上のボールもぐらぐらしてしまいます。頭は5〜6kgの重さがあるので、それを支える骨盤と背骨が関節の中心を軸につながっていなければ、どこかに歪みが出るのです」
座り方と同じように、立っているときにも自分でいい姿勢を見つけてアライメントを整えることができる。3つのボールが同じ軸上にくるよう意識しながら、胸部のボールを丸く膨らませるイメージで何度か深呼吸を。いちばん無理なく、たっぷりと息を吸うことのできる姿勢が、いいアライメント。さて、ウラモトさんのアライメントは?
立った状態と寝姿勢をチェックしていこう。