くらし

数字パズルにハマる!? │ 山口恵以子「アプリ蟻地獄」

  • イラストレーション・勝田 文
『2048』。画面の同じ数字を足していき、詰まずに1マスを2048にするパズルゲームアプリ。無料。

一瞬SF小説のタイトルを連想してしまったが、大間違いだった。

画面に現れる2の倍数を足していって合計2048にするゲーム。

縦四コマ、横四コマ計十六コマのマス目の上が数字で一杯になってしまったらゲームアウト。

数字は指の操作でマス目を移動できる。足し算ができるのは同数同士で、間のマスに他の数字が入っていない場合のみ。2マスを足して1マスにしないと、次々現れる新しい2と4にマス目を占領されてしまう。

これはやってみれば分るけど、本当に難しい。必要とされるのは計算能力ではない。マス目のどの位置で足し算をすれば数字が詰まらないかを見極める能力。別の言葉で言えば、空間を把握する能力だろうか。

数字を扱うゲームでありながら、オセロゲームに似ているような気がする。単に数字を足せば良いってもんじゃなくて、一番効率よく数字の入ったコマを減らしてゆくにはどの位置を選ぶか、それが問われるのだ。

私、1コマの最大数が五百未満でした。

夢中でやっていたら、ふとご長寿番組「パネルクイズ アタック25」を思い出した。あれは正解率の良い人でなく、パネル占拠率の多い人が勝利するので、二問しか答えてないのに優勝しちゃったりする。

そう言えば私の高校の同級生Hさんは四十年前、「アタック25」でヨーロッパ旅行をゲットしたっけ。まあ、彼女は極めつきの秀才でしたけど。

私、数字もオセロもダメだなあと、改めて感じたアプリでした。

山口恵以子(やまぐち・えいこ)●作家。近著に『夜の塩』(徳間書店)。

『クロワッサン』999号より

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