いよいよ、新元号「令和」が施行される。発表の4月1日のわたしは、子どもを保育園に送り届けた後、いつもならそのまま図書館へ原稿書きに行くところを一旦自宅に戻りテレビをつけた。会見場のまだ誰もいない壇上が映し出され、会見が始まるまでの時間をアナウンサーが必死で埋めている。
「昭和、平成に続く漢字文字は何か……。もうまもなく新元号が……。菅官房長官はまだ会見場に現れません……。記者の数は……。では、今の渋谷の様子をもう一度見てみましょう……」
繰り返される原稿。テレビとにらめっこしていてフト、気づいた。地デジ放送は高画質を圧縮して配信するので、数秒遅れて放送されることを。と、いうことは。こんな時こそラジオなのでは?
テレビを消音にし、ラジオをつけた。菅官房長官の登場を伝える実況、たしかにラジオの方が早い。数秒はかなり早く感じる。そして世紀の瞬間……え? れいわ? れいわなの? そんな風に戸惑いながら、とりあえず直前まで「何になるかねー」なんてLINEをしていた友人に送る。
「れいわ!」
そしてテレビの中の菅官房長官が元号が入った額を掲げた……が、今度は手話のワイプで見えない!けど、ラジオで「命令の令に昭和の和」と言っていたのでセーフ!令和かー!
友人からは「発表より早くない?」との返信。続けて「なんかピンとこないね。令和」。
ふふふ……諸君、令和時代も情報が早いのはラジオなのだよ。