くらし

小説家の小川糸さんが手みやげに推薦!『パティスリー コウシロウ』の「マカダミアクッキー」

  • 撮影・黒川ひろみ 文・辻さゆり

マカダミアナッツの香ばしさとチョコのハーモニー。

写真の「マカダミアクッキー」は1個(110g入り)800円、2個(箱入り)1,750円。

作家の小川糸さんが地元、山形に帰省するたびに買う手みやげは『パティスリー コウシロウ』の「マカダミアクッキー」。

「小さい頃から食べているクッキーで、私は勝手に『チョコ棒』と呼んでいます。素朴で気取っていなくて、お年寄りから子どもまでみんなに好まれる味。何度食べても飽きないんです」

マカダミアナッツがたっぷりと入ったサクサクのクッキー生地に、ミルクチョコが分厚くコーティングされている。つまんで食べやすいよう、一部チョコレートがかかっていないところも心憎い。

「コウシロウさんは東京の『小川軒』で修業され、本格的なフランス菓子を山形で根付かせたいと開店したそうです。子どもの頃は誕生日とクリスマスに、ここのホールケーキを食べるのが楽しみでした。私にとってケーキやお菓子はコウシロウさんの味が基準。大人になってから、あのレベルの良質なものを日常的に食べられたのは決して当たり前のことじゃなかったんだと気づき、幸せだったんだなと思うようになりました」

販売は店舗のみで通販は行っていない。

「今は何でも簡単に手に入るので、地元の人に愛されているもの、持って行く先では買えないもの、そういうものを手みやげに選ぶことが多いですね」

昨年から八ヶ岳と東京の二拠点暮らしを始めた小川さん。クッキーは毎回自分の分も買って冷蔵庫に入れているそうだ。

「冬になる前は、このクッキーを持って森に行き、切り株に腰掛けてコーヒーと一緒に食べていました」

今後、やってみたいことは「土いじり」。

「去年の夏、土と向かい合っていると無心になれることに気づいたので。標高が高いので、この気候条件に合ったものを探しながら気長にやれたらいいかなと。いつか、手みやげに持って行けるようなものを作れたらいいですね」

●パティスリー コウシロウ
山形市東原町1・11・14 
TEL.023・632・3866
営業時間:9時30分〜18時30分、木曜休。

閑静な住宅街にあるパティスリー。厳選した良質の素材のみを使用し、種類豊富なケーキと焼き菓子を販売している。通信販売は行っておらず、購入できるのは店舗のみ。

小川 糸

小川 糸 さん (おがわ・いと)

小説家

1973年生まれ。映画化もされた『食堂かたつむり』(ポプラ社)でデビュー以来、30冊以上を出版。2017年からドイツ・ベルリンで暮らし、’20年に帰国。近著『とわの庭』(新潮社)。

『クロワッサン』1087号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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