静岡県沼津市で雑貨店『hal』を営む後藤由紀子さんに教えてもらった手みやげは、ギリシャのエーゲ海に浮かぶレスボス島のオリーブオイルだ。
「手みやげというと甘いものがほとんどで、賞味期限が短いものだと相手の負担になってしまいます。調味料ならば老若男女、甘党にも辛党にもいいのではと思って探していたところ、古くからお付き合いのある目黒の関口ベーカリーさんに最近代理店になったというL&KOのオリーブオイルを教えていただきました。関口さんが扱うなら間違いないと思って買って使ってみたら、すごくおいしくて香りも高かった! それからずっと愛用していて、手みやげにもしています」
L&KOは農薬を使用せず、自然の恵みだけで育ったオリーブの実を手作業で摘み、新鮮さを保つため6時間以内にコールドプレスしたオリーブオイル。運搬には現在でもロバを使っているという。
「賞味期限が長いから、急いで開ける必要もありません。メッセージを添えて、地元で採れた野菜や戸田塩などの地の物をセットにして差し上げることもあります。サラダやパスタにかけても香りがふわっと立ってお料理の格が上がりますし、納豆に数滴入れると、カルシウムが骨になるのを助けるビタミンK₂の吸収が良くなるんですって。県内ではシラスが獲れるので、釜揚げシラスに、春菊、レモン、チーズを加えてこのオイルをかけるのもおすすめですよ」
日頃から手みやげや小さな贈り物をするのが大好きという後藤さん。
「雑貨屋も『これ、いいよ』と人に伝えたくて始めたものなので、手みやげもその延長と言えるのかもしれません。最近は『出張hal』で地方に行くことも増えたので、行く先々で気に入ったものを大量に買ってきては、おせっかいなおばちゃんのように配っています」
