くらし

食と美容でリフレッシュ。古都・奈良で心身を整える。

  • 撮影・久間昌史

きれいになれる、奈良の町中散歩。

奈良の中心街には、注目のお店がいっぱい。倉田さんが訪ねたのは、空間も美しく、その場にいるだけで心が落ち着く喫茶『茶論』。ここでまずゆっくりお茶を楽しみ、お昼は『アコルドゥ』でモダンスパニッシュランチを。そして、『白雪ふきん』でお土産にもなる肌に優しいタオルやふきんを選びたい。

風情あふれる日本家屋で 抹茶とお菓子を。【茶論(さろん)】

創業300年余の老舗『中川政七商店』の中川家の家屋を改修した喫茶とショップ。

130年前の日本家屋の中庭に臨む広間でお茶を。
テイクアウトの濃茶ラテ700円。

茶道文化を気軽に愉しめるよう、お茶の稽古も行う。同店が入る「鹿猿狐ビルヂング」では、食品から洋服まで、洗練されたオリジナルの奈良産商品を販売。

自分で抹茶を点てられる、自点て2,200円(薄茶一服、季節の主菓子)。

●茶論

奈良市元林院町31・1 
TEL.0742・93・8833
営業時間:10時~19時(喫茶は18時30分LO) 無休
https://salon-tea.jp/

地元の食材を使った革新的なスペイン料理。【アコルドゥ】

見過ごしそうな玄関から入ると、目の前に広がるモダンな空間。シェフはスペイン・バスクの『ムガリッツ』で修業した経験の持ち主で、料理は奈良の伝統野菜や奈良のばあく豚、自然栽培のハーブや花を使用。生産者に近いレストラン。

奈良・葛城の倭鴨(やまとがも)のロースト。巨峰、小玉ねぎ、ディルの新芽を添えて。
奈良公園に抱かれるように緑に囲まれた店。コースのみで昼7,150円〜、夜1万4300円〜。サービス料別。

奈良市水門町70・1・3・1 
TEL.0742・77・2525
営業時間:12時~15時30分(13時LO)、18時~21時30分(18時30分LO) 月曜休 
https://akordu.com

使えば使うほど柔らかく肌に優しいふきん。【白雪ふきん】

倉田さん愛用の、柔らかく吸水性にすぐれたふきんの工房。老舗の蚊帳製造業だったが、残布を利用して素材、縫製にこだわったふきんを開発。東大寺の大仏様のお身拭いにも献納する品質。赤ちゃんや敏感肌の人にも安心のタオルも人気。

タオルの繊維にスクワランを配合した『白雪スクワランうるおい』シリーズ(写真右奥)や、友禅染のふきんやハンカチなども。

奈良市南紀寺町5丁目85 
TEL.0742・22・6956 
営業時間:10時〜17時 日曜休
https://www.shirayuki-nara.jp

優美な宿の食事とスパで、身も心も癒やされる滞在を。

春日大社近くの、広大な敷地に静かに佇む『ふふ 奈良』。ここは、倉田さんが楽しみにしていた、シスレーのスパが体験できる宿。

食事は日本料理と鉄板焼きから選べる。写真は鉄板焼きのコースの前菜。旬の野菜と魚介を山椒とブラックオリーブのソースで。

シスレーはフランスの植物美容学に基づいたラグジュアリーなスキンケアブランド。『ふふ 奈良』は薬や漢方が奈良県にゆかりが深いことにちなみ、食からお風呂の入浴剤にまでそれらを取り入れている。

倉田さんが受けたのは「タイム オブ プレジャーズ」というコース(100分3万〜190分6万円)。希望の時間で要望に合わせて施術してくれる。

「植物を生活に取り入れて健康になるという教えが、昔から奈良にはあるんでしょうね。竹林に囲まれた静かな露天風呂に、和漢の香り湯を入れて浸かる心地よさといったら! スパにも薬浴が組み込まれていて、ゆっくり体を温めてからリラックスして施術を受けられるのがなんとも贅沢。全身のほか、パーツだけでも受けられるので、気軽に試すのもいいですね」と倉田さん。

スパで使われているシスレーの製品も多彩。
「座する」をテーマにしたゆったりした部屋。

全ての部屋がスイートで、墨や古木といった風化させたくない奈良の歴史の文化を感じさせるインテリアも魅力。

ロビーは緑豊かな中庭に臨む。

夫婦で、女友だちと、母娘で。親しい人ともう一度来たいと思わせる宿である。

ふふ 奈良

雄大な奈良の風景になじむ、隈研吾氏を建築デザインに迎えた宿。全30室のスイートは全て異なるインテリア。奈良ならではの、落ち着いた雰囲気が館内の至る所で感じられる。 全室露天風呂付き。

奈良市高畑町1184・1
TEL.0570・0117・22
2名1室料金7万7300円(サービス料、入湯税込)。スパ:パーツ5,000円〜、コース1万5000円〜。
https://fufunara.jp

倉田真由美

倉田真由美 さん (くらた・まゆみ)

美容ジャーナリスト

美容ジャーナリスト。多くの女性誌、美容誌でコラム執筆。美と健康は背中合わせと考え、食や運動を積極的に取り入れている。

オオニシ恭子

オオニシ恭子 さん (おおにし・きょうこ)

食養法研究家

桜沢リマ氏に師事、食養法を学び、渡欧。活動の拠点を広げ、各国で薬膳を普及。現在は奈良のほか、東京・西荻窪や清澄白河でも教室を開く。

『クロワッサン』1077号より

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