くらし

簡単DIYで椅子のクッション交換と生地の張り替え。

一つ一つは小さくても、家にまつわる不満は積もり積もれば大きな不便。自分で直す習慣を身につけて、お金をかけずとも満足度の高い住まいへ。DIYプロデューサーの石井麻紀子さんに簡単DIYのやり方を教わります。
  • 撮影・青木和義 構成&文・松本あかね

クッション材を増量、座り心地を改善!

針を抜く工程もステープルリムーバーがあれば断然ラク。
タッカーも揃えれば工作感覚でできます。

昭和の風情漂うダイニングチェア。クッション材を交換し、表生地はファブリックに替えてグレードアップ。

用意するもの

ステープルリムーバーがない場合はマイナスドライバーやペンチで代用。「SK11ステープルリムーバー」660円※編集部調べ(藤原産業) 

大型カッターを使用。「クランクハイパーAL型」979円※編集部調べ(オルファ)

体重をのせて打つため作りのしっかりしたものを。「ガンタッカー」4,000円前後※編集部調べ(高芝ギムネ製作所  TEL.0794・82・2221〈代〉) 

クッション材はホームセンターやネットショップでセット販売も。

1.座面を外す、針を取る

座面を固定しているネジをドライバーで外し、座面を本体から外す。ステープルリムーバーで表生地を留めている針を取る。テコの原理を利用するとラクに抜ける。

2.ウレタンチップ、 低反発シートを 切る

ウレタンチップを座面の形に合わせてカットする。カッターを使用する際はベニヤ板などを敷くこと。低反発シートも同様にカット。

3.クッション材を重ねてタッカーで留める

ウレタンシートの上に低反発シート、ウレタンチップ、座面の順に重ねる。しっかり体重をのせ、ウレタンシートを引っ張りながら、座面の4辺の中央でタッカーを3発ほど留める。

4カ所を固定したら、残りの部分を隙間なく針を打っていく。角はひだを寄せながら表面がシワにならないように留める。

4.表生地を張る、裏に不織布を張る、座面を取り付ける

ウレタンシートの余分な部分をカットし、同様のやり方で表生地を留める。次に不織布を留める際は、針が表生地を留めた針の外側にくるよう、2センチ間隔で打つ。座面を本体にネジで留めて完成。

どんなに気をつけていても汚れ、キズがつくのが住まい。不満を感じつつも業者に頼むほどではないし、頼んだら高いしとそのままになっている事柄も多いのでは?

「掃除や洗濯と同じ感覚で修繕ができれば、居住空間はもっと快適になります」

と石井麻紀子さん。

「ホームセンターに行けば初心者も扱いやすい工具や便利な商品が揃っていますし、基本的な施工知識があればちょっとした不具合は自分で直せるようになります」

対処できるとわかれば、物を落として床を凹ませたとしても心は軽い。家具も今の生活に合わせリメイクできればもっと楽しくなる。つまりはDIY精神だ。

「DIYで今いる空間、毎日使う家具の価値が上がるとしたらやりがいも大きい。ぜひ簡単なことから始めてみてください」

石井麻紀子

石井麻紀子 さん (いしい・まきこ)

DIYプロデューサー

主婦目線で暮らしを改善するさまざまなDIYを提案。DIY学校を随時開催。近著は『デッドスペースDIY』(誠文堂新光社)。

※カッターの刃を長く出して使う際には、刃が折れないようにご注意ください。

『クロワッサン』1075号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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