くらし

剥がせるリメイクシートで台所の雰囲気を一新。リーズナブルな簡単DIYガイド。

一つ一つは小さくても、家にまつわる不満は積もり積もれば大きな不便。自分で直す習慣を身につけて、お金をかけずとも満足度の高い住まいへ。DIYプロデューサーの石井麻紀子さんに簡単DIYのやり方を教わります。
  • 撮影・青木和義 構成&文・松本あかね

台所・シンク下扉の取っ手交換とシート貼り

長い時間を過ごす台所はリメイクシートを使って雰囲気を一新。
きれいに仕上げるポイントは切れ味の良いカッターを使うこと。

黒が基調のシステムキッチン。ライトな木目調のリメイクシートを貼り、取っ手をアンティーク風のものに替えたら台所の空気がぐっと個性的に。シートは貼って剥がせるタイプなので賃貸住まいの人にもおすすめ。

用意するもの

【電動ドライバー】電動と手動が切り替えられるデュアルドライバー。「SK11充電式デュアルドライバー」3,828円※編集部調べ(藤原産業 TEL.0794・86・8200)

【カッター(小)と替刃】カッターの刃は切れ味の良い「特専黒刃」を使用。シートをきれいにカットできる。「特専黒刃(小)10枚入り」253円※編集部調べ(オルファ TEL.06・6972・8101〈代〉) 

【取っ手】取っ手は扉のネジ穴中心から中心の間隔を測って購入すること。

【リメイクシート】剥がせるタイプのリメイクシートはホームセンターやネットショップでさまざまな種類が販売されている。

【スキージー】【キリ】【ハサミ】

1.扉を外す、取っ手を外す、シートを切る

扉表面の汚れや油分をアルコールなどで拭き取る。着脱できるタイプの蝶番は手で、そうでない場合はドライバーで扉を外す。取っ手も同様に。シートの上に扉を置き、上下左右に余白5〜10センチを足した大きさに切る。

2.表面にシートを貼る

シートの上側の裏紙を5センチほど剥がし、裏紙を切る。扉の上辺から上下左右に扉の厚み(木口)の幅より多く余白を残して貼る。

スキージーを中央から縦、斜め45度下に空気を抜くように動かし、裏紙を剥がしながら残りを貼る。

3.木口の処理

扉を裏返し、扉上辺の木口に沿ってシートを折り、下から上へスキージーを動かして貼る。カッターを鉛筆持ちにして斜め45度に傾け、扉の縁に沿って削ぐようにシートを直線で切り落とす。

4.角の処理

(A)上辺
(B)先端をカットして二等辺三角形に。
(C)側面の木口に貼る。
(D)カッターで切り落とす。

ベニヤ板などを敷き、上辺の木口に貼ったシートの端に切り込みを入れ、先端を小さくカット。左右に折り込んで木口にスキージーで貼る。3と同様に左右の木口にシートを貼り、余分を切り落としたら、下辺側のシートの端も同様にカットし、下辺の木口に貼る。最後に下辺の木口にシートを貼り、はみ出た部分はカッターで切り落とす。

5.取っ手をつける、扉をつける

すべてシートを貼り終えたら、取っ手のネジ穴の部分を指で探してキリで穴を開け、ドライバーで取っ手をつける。蝶番に元どおりに扉を取り付ける。

どんなに気をつけていても汚れ、キズがつくのが住まい。不満を感じつつも業者に頼むほどではないし、頼んだら高いしとそのままになっている事柄も多いのでは?

「掃除や洗濯と同じ感覚で修繕ができれば、居住空間はもっと快適になります」

と石井麻紀子さん。

「ホームセンターに行けば初心者も扱いやすい工具や便利な商品が揃っていますし、基本的な施工知識があればちょっとした不具合は自分で直せるようになります」

対処できるとわかれば、物を落として床を凹ませたとしても心は軽い。家具も今の生活に合わせリメイクできればもっと楽しくなる。つまりはDIY精神だ。

「DIYで今いる空間、毎日使う家具の価値が上がるとしたらやりがいも大きい。ぜひ簡単なことから始めてみてください」

石井麻紀子

石井麻紀子 さん (いしい・まきこ)

DIYプロデューサー

主婦目線で暮らしを改善するさまざまなDIYを提案。DIY学校を随時開催。近著は『デッドスペースDIY』(誠文堂新光社)。

※カッターの刃を長く出して使う際には、刃が折れないようにご注意ください。

『クロワッサン』1075号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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