もし、家の面積や収納に対してものの量が多いと、はみ出した分が「余白」に侵入する。ぎっしり隙間なく並べたり、ついちょい置きしたくなったり。そうした事態を避けるため、みつまさんのセンサーは敏感に働く。
「今はもう好きではなかったり、使っていないものが家の中にないか、常にチェックしています。好きなものって年齢を重ねて経験を積んだ分、変わっていくんですよね。5年前に買った服が似合わなくなるのと似ているかもしれません。だから高価だったものでも、思い切って手放そうと思えるようになりました」
キッチンでも食器は引き出しに入る分だけと決め、外に出すのは厳選したものだけ、それをディスプレイする感覚で配置する。みつまさんの暮らしではこのサイクルがいつも回っているから、好きなものだけに囲まれる居心地のよさと、物量も適切に保たれる好循環が生まれている。
一方、書類を収めた戸棚など外から見えない部分に関しては、無印良品のクリアファイルを利用するなどわかりやすさを重視。リビングで散らかりがちなリモコンや子どものゲーム機など、見映えのよくないものは、「表に出して飾ってもいい」と思えるカゴや箱にしまう。「『収納兼飾り』ということも常に意識しています」
見せる部分、見せない部分のメリハリをはっきりつけることも、飾りながら片づく住まいを支えるメソッドのひとつといえそうだ。