後藤由紀子さんのリビングは、古道具の家具に囲まれた居心地のいい空間だ。
片づいた印象の部屋にするポイントは、「テーブルの上と、床にものを置かないこと」と言う。とはいっても日々の生活ではちょっとしたあれこれが出たままになりやすい。そこで活躍しているのは、古家具の小引き出しと、竹素材の「とりあえずの箱」2つだ。
特に手放せないのは小引き出し。若い頃から古道具が好き、という後藤さん。20年前、昭和初期の10段の小引き出しを買ったら思いのほか使い勝手がよく、5段を2つ買い足した。
「古道具の家具のよさは、アンティークほど大袈裟でなく値段も手頃なこと。昔のものらしく作りがしっかりしていて実用的なんです」
ポイントは引き出しの浅さ。入っているものが重ならず、ひと目で見渡せる。普段づかいの文房具、一筆箋とポチ袋、爪切りと薬・体温計など、ゆるりとジャンルに分けている。仕切りはお菓子や佃煮の箱を活用。「どこに何が入っているか見えて、家族とも共有しやすいです」
そして小引き出しの隣にあるカゴは、「とりあえずの箱」。郵便物やDM、未整理の紙もの、そして大事にしているけれど表には出したくないものはここ。
「ふわりと布をかけて目隠しに。ここがいっぱいになって入りきらなくなったら、ひと息に片づけることにしています。基本的に私は片づけが苦手なんですが、こうすると決めていれば、日常をストレスなく過ごせて助かります」