防災用品はセットで購入して置きっ放し。備蓄食品の賞味期限が過ぎていてもそのまま。災害に対する切実感が薄いのが、残念ながら現状だ。
「地震、風水害などの自然災害をもっと身近に考えるべき。そのためには、日常生活で使っている多くのものは、防災にも役立つという発想を持つことも大切です」
と話すのは防災士の熊田明美さん。さらに、ヘルメット、ポータブル電源などの防災用品も今、どんどんリーズナブルに進化しているという。
「防災グッズは常にアップデートされていて、バラエティも豊かです」
熊田さん厳選の防災アイテムを紹介してもらった。
地震など夜の災害で停電した時、一番必要になるのは灯り。
「真っ暗闇になると不安が増大し、パニックになりやすいので、懐中電灯は必須アイテム。防水仕様なら雨に濡れても安心です」
照明器具は両手が使えるヘッドライト、折り曲げれば光る簡易ライトなど、何種類か用意すると心強い。
「わが家のセンサーライトは、普段は夜になると点灯して足元灯に。停電時には自動点灯するので真っ暗にはなりません。しかも取り外して持ち歩ける携帯電灯としても。いざという時に頼もしい味方ですね」
さらに非常用の乾電池、ソーラー充電器、ポータブル電源など、複数確保しておくと安心だ。ただし、就寝中に大地震が起きて、あわてて飛び起きるのは危険この上ない。
「モノが飛散して、ガラスが割れているかもしれないし、暗闇の中を素足で歩くのはNG。私は寝室にスニーカーと懐中電灯を置いています」