くらし

Twitterで大人気の寿木けいさんの、賢く美味しい料理の時短メソッド、8つのアイデア。

  • 撮影・MEGUMI 文・石飛カノ

[時短 アイデア 3 ]夕食準備を帰宅後30分に短縮! 朝の「10分仕込み」がすべてを救う。

仕事を終えて帰宅し、くたくたの状態での夕食作り。ゼロから料理をこしらえるのがいかにしんどいか、嫌というほど経験している人も多いはず。

そんな夕食準備の時間を劇的に短縮させるテクニックが、出かける前、朝の10分間を利用した「ちょい仕込み」だ。

「朝、10分間で簡単な仕込みをして、帰宅後30分で夕食を作ります。全部作ってしまうのではなく、少しだけ仕込むのがポイント。今の仕事に就く前は出版社の編集者として忙しい日々を送っていました。そのときに編み出したのが、この方法です」

たとえば、ちょい仕込みのバリエーションは以下のとおり。

朝の10分で野菜の泥を落としておくだけでも、ひと手間省ける。青菜を塩揉みしておけば、そのまま小鉢の一品にも汁物の具にもなる。朝食準備でまな板と包丁を使うついでに野菜を刻んでおくのもよし。汁物や炒め物などにさっと使える。

万能ドレッシングを作っておけば、さまざまな料理のトッピングになるし、肉や魚を調味料に漬けておけば、焼くだけでメインディッシュのできあがり。

たかが10分。されど10分。時間を上手に配分すれば、夕食準備の負担はぐっと減る。慌ただしい朝でも10分なら、自分のコントロール次第で捻出できるはず。ぜひ、お試しあれ。

(1)刻んだかぶの葉をビニール袋に入れて軽く塩揉みする。そのまま出汁に入れれば味付けせずにいただける。

(2)ざく切りにしたトマトと梅肉を和えてドレッシングを作る。豚しゃぶや麺などにかけると絶品。

(3)じゃがいもの泥を落とす。愛用の『つきじ常陸屋』の棒付きたわしは使い勝手抜群。

(4)じゃがいもをいちょう切りにする。汁物の具やポテトサラダなどに活用できる。

(5)豚肉をしょっつると砂糖に漬けておく。砂糖が加わることで肉が柔らかくなり、焼くだけでごちそうに。

[時短 アイデア 4 ]茹で置き素材を味方につけて、 一石三鳥の時短展開メニュー。

「できたての感動を奪う作り置き料理はほとんどしない」という寿木さん。きんぴらも煮浸しもその都度作っては、きれいに食べ切る。
「作り置き料理を子どもたちが食べたがらないというのも大きいですね。ただし、茹で鶏だけは別です。いろいろなやり方で何度も試作をして、これ! というレシピに辿り着きました。スープまで美味しくいただけるのでいろいろな料理に重宝します」

今回は茹で鶏をごはん、パン、麺を使った料理に展開。鶏肉を室温に戻したり、火を止めてから1時間置いたりと、シンプルだがそれなりに手間のかかる茹で鶏。時間のあるときにまとめて作っておくと、バリエーション豊かな時短料理に活用できる。

「保存するときは茹で汁に浸けたまま密閉容器に移して、冷めたら冷蔵庫へ。3日以内に食べ切ってくださいね」

茹で鶏

【作り方】
1.鶏胸肉3枚を冷蔵庫から出して30分程度室温に戻しておく。
2.鍋に鶏肉の重さの約2倍の水(約2000ml)を入れ、薄切りにした生姜5~6枚を加えて火にかける。
3.沸騰したら、2の水の量の約10%(180~200ml)の水を追加して温度を少し下げ、鶏肉を入れて再び沸騰させる。
4.沸騰したら、鶏肉をひっくり返して1分茹で、火を止めてふたをし、最低でも1時間置く。

1.ヌカオマンガイ

【作り方(2人分)】
1.米1合を洗って水気を切り、茹で鶏のスープ180mlと塩ひとつまみを加えて炊く。
2.茹で鶏を食べやすい厚さに切り、糠漬けとパクチーは細かく刻んでおく。
3.炊き上がったごはんを皿に広げ、茹で鶏をのせ、糠漬け、パクチー、すだちを盛り合わせる。

2.茹で鶏とりんごと小松菜のサンドイッチ

【作り方(2人分)】
1.りんご1/2個を厚さ5ミリの輪切りにして、芯を除いておく。
2.8枚切り食パンに粒マスタードを塗り、スライスチーズ、小松菜3~4枚、茹で鶏、りんご1/4個分の順にのせて、マスタードを塗ったパンでふたをする。これを2セット作る。
3.ラップや布巾でぴっちりくるんで、平皿などで重石をして10分程度置き、半分に切る。

3.新玉ねぎと柴漬けの鶏まぜそば

【作り方(2人分)】
1.新玉ねぎ1個をみじん切りして、タレの材料と合わせてしばらく置く。
2.2人分の麺を茹でて、冷水で洗ってから水気を切っておく。
3.茹で鶏を粗いみじん切りにして、タレに加えてよく混ぜる。
4.器に麺を盛り、3をかけて白ごまを振る。

タレ[柴漬けみじん切り適量、酢大さじ1、茹で鶏の茹で汁大さじ2、ねりごま大さじ1、ごま油小さじ1、醤油小さじ1~2、おろし生姜小さじ1]

とうもろこしのかき玉汁

【作り方(2人分)】
1.茹で鶏の茹で汁300ml程度を鍋に沸かし、とうもろこしの缶詰を加える。
2.ボウルに卵1個を割りほぐして、塩をひとつまみ加える。水溶き片栗粉を用意しておく。
3.スープが沸騰したら、味を見て塩をほんの少し加え、水溶き片栗粉を流し入れて好みのとろみをつける。再び沸いたら、溶き卵を細く流し入れる。大きく一度だけかき混ぜ、火を止めて余熱で火を通す。

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