くらし

自分が機嫌よく居心地よく暮らす。やましたひでこさんが断捨離を続けて辿り着いた“根城”。

  • 撮影・青木和義 文・一澤ひらり

ご機嫌で暮らすため、健康・安全・安心、プラス爽快感が何よりも大切。

【玄関】気持ちよく出迎えられるシンプルシックな空間に。

玄関は家の顔、と同時に幸運の訪れを迎えたい場所でもある。

「喜びのエネルギーが邪魔されず通れるよう、シンプルに何も置かないで、毎朝きれいに清掃して、リフレッシュすることが大切です」

靴も傘も収納され、ブータンの素朴なラグの美しさが際立つ。

やましたさんの靴のすべてがここに収まる。「シーズンごとに履き倒しています。靴が少ないとお手入れもラク。 1段に靴は2足まで、収納は5割以下にしてディスプレイ感覚で収めています」
靴は玄関左手の収納に、右手の収納には土鍋など季節ものや、梱包資材、詰め替え用品などを。「ここは出番を待っているものたちの楽屋ですね。土鍋を飾るのも悪くないでしょ」 
靴は脱ぎっぱなしにしない。「ラグを敷いていますが、ここで靴を脱ぎ、クールダウンさせてから収納します」

【寝室】心地よく、ぐっすり眠るために安全で心安らぐ空間であること。

地震で何かが落ちてくることを防ぐためにも、ベッドまわりにはわずかなものだけ。

「寝室には着物を入れている桐箪笥があるくらい。あとは壁収納なので安心です。転落に備え、畳ベッドも低めの30cmに」

旅先で出合ったアートや仏像が異国情緒とロマンを添えて、夢の世界へと誘ってくれる。

堅牢なくるみの無垢材で作られた畳ベッドに布団を敷いて眠る。「夏涼しく冬暖かく、気持ちよく眠れます。起きたら布団は三つ折りにして通気をよくしています」 
クローゼットの棚にはバッグ、カゴには下着と靴下・タイツが収まる。「下着の数はそんなに多くなくても、上質なものが数枚あれば充分です。洋服はハンガーの数で容量規制しています」 
「これはモントリオールからやってきたおしゃれなレディ2人。鳥の羽根や貴石がちりばめられたドレスを着ていて素敵なの」 
やましたさんの守り神、チャクラサンヴァラ。チベット密教の守護尊として、古来あつく信仰されているという。「ブータンで作ってもらった特別な仏像なんですよ」

【キッチン】なるべくモノを置かない。見せる収納は1割程度に。

キッチンに出すものは最小限に。

「すっきりしていて料理しやすいし、掃除がラクです。外に出しているのはハサミと鍋つかみとポット、観葉植物など少しだけ。調理器具や調味料などはすべて引き出しや扉の中に入れています。シンクには三角コーナーも水切りカゴもありません。洗い物はペーパータオルの上に並べます」

バンクーバーやアフリカなどで買ってきたカトラリー類は、1本ずつ「間」を意識してディスプレイ。
冷蔵庫はひと目で何が入っているのかわかるようにしている。ワンアクションで出せるように手前に置き、奥には何も入れない。卵はパックから出して深めの器に。調味料も乾物も冷蔵庫で一元管理。
水平面には極力モノを置かない。見えない収納なら7割、見える収納なら5割、見せる収納なら 1割にモノを抑えるという「7:5:1の法則」が美しく見せるコツ。
シンク上の戸棚の上段にはタイのセラドン焼きの器、中段には茶碗、下段にはコップを置き、取り出しやすく。
豆皿やおちょこなど、器好きのやましたさんが集めた器も、皿は2枚以上重ねず、「間」を活かして並べる。食器棚の引き出しはディスプレイ仕様の浅いもので、石川県小松市の「生活アート工房」でオーダー。

【浴室・洗面所】洗面所やバスルームは、ホテルのようにクリーンに。

水回りは徹底的にホテル仕様にすることで清潔感あふれる空間に。

「シャンプーと液体ソープはお風呂に入るときに持ち込む『銭湯方式』にしています。バスルームには洗面器やバスチェアも置いていないので、掃除がカンタン。洗面台はペーパータオルで拭きます」

洗面所はご覧のようにすっきり。「汚れやすい水回りはモノがないときれいにしやすい。ミラー裏と洗面台下の収納には5割程度しか入っていません」 
バスルームには一切何も置かない。「毎朝入浴後に全体を掃除しますが、すぐに終わります。排水口も洗ってフタを外しておきます。朝はここに洗濯物を干して浴室乾燥機をかけるので、浴室はいつもカラッと」 
浴室のすぐ側にシャンプーと液体ソープを置く。手拭きタオルは使わず、ペーパータオルを利用。洗面台は使ったら使用後のペーパーで水気をとる。「以前は雑巾を使っていて洗うのも手間でしたが、紙だから拭き上げてポイって捨てるだけ」 
メイク&スキンケア用品は美しくディスプレイ。「こんなふうに並んでいると気分が上がるでしょ。旅行へ行くときはここからポーチに入れていきます」

やましたひでこさん●一般財団法人 断捨離(R)代表。ヨガの行法哲学を「断捨離」として片づけに落とし込み、実践可能な自己探訪メソッドを構築。著書に『定年後の断捨離』(大和書房)など。

※断捨離はやましたひでこの登録商標です。

『クロワッサン』1001号より

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