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Vol.48 失神することがあります。【40歳からのからだ塾WEB版】

朝礼のときや満員電車の中で、人が冷や汗をかいて倒れこむ……という場面に出くわしたことはありませんか。それは、突然意識を失って倒れてしまう「失神」のことで、一般的な言い方をすれば「気絶」「気を失う」という状態です。多くの場合、命に関わるものではないそうですが、中には要注意の失神も。今回は、失神はなぜ起こるのか? 種類や繰り返す場合の対処法は? 失神は治療できるの?など、一般にはあまり知られていない「失神」について、専門医に聞きました。

文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子

原因がわからない、繰り返すときは専門外来や循環器を受診

次に、失神を起こした場合、放っておいてよいのか、という問題について。

・何度も失神している
・失神が再発するのではないかと不安
・失神により生活に支障が出ている
・失神時に倒れて怪我をした

などの場合には、一度専門外来や循環器内科を受診してみましょう。

医師は問診や心電図検査など必要な検査をして診断をつけます。ただ、失神を専門にする医師は、まだまだ少ないのが現状です。また、失神は一時的な症状であるため「異常なし、大丈夫」と診断され、その後また失神を起こしたりして不安を感じる人も数なくないそうです。

よって、「専門外来を受診するというのも1つの選択肢です。自分の症状を理解し、原因や対処法がわかってくれば、不安も軽減されると思います」と古川さん。ちなみに、失神の原因を調べる検査の中に「ヘッドアップティルト試験」というものがあります。これは、傾斜のかかるベッドの上で反射性失神を再現し、自律神経の働きを調べるものです。

反射性失神の予防法や治療法はあるの?

失神の対処法や治療法は、失神を起こす原因によって異なります。

反射性失神は、何らかの刺激によって自律神経が変調をきたし、心拍数や血圧が下がって意識消失を起こしている状態。つまり、体の正常な反応が強く出ている状態であるため、症状が繰り返し出てしまう人もいます。

「問診や検査の結果、心臓病などがなければ、治療は主に生活指導や前駆症状が出たときの回避方法の説明を行います。失神のきっかけになる薬を使う場合もありますが、生活の工夫である程度再発を防ぐことができます」(古川さん)

反射生失神を繰り返さないためには、①自分の症状を知る(どういう場面で失神しやすいか、倒れる前に体調や気分の変化があったかなど)、②日常生活での注意点を守る、③前兆に対処する、の3つのポイントが重要になります。古川さんに聞いた失神の予防法・対処法を紹介します。試してみてください。

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