世界的に、医療マネージメントやアプローチも変わってきている。病気の進行→確定診断→治療では、個人でも国でも医療費がかさむ。
「確定診断前の治療をT2T、トリート・トゥ・ターゲットアプローチといって、骨粗鬆症、リウマチ、糖尿病、脂質異常症、子宮内膜症などの分野ですでにスタートしています」
骨粗鬆症の場合、大腿骨頸部骨折をして入院すると200万円。リハビリや介護を含めると300万〜400万円。骨密度維持を目的に閉経直後にホルモン補充療法(HRT)に取り組んだ場合、年間6万円弱。HRTをせずに骨密度が下がった65歳の時点で骨吸収抑制薬を使うと、医療費はかかるが、それでも骨折より負担額は少ない。
「より充実した日々を送るため、健康や仕事、趣味や生きがいなど、トータルで自分の人生を捉える視点を、ぜひ持ってもらいたいと思います」