Vol.44 お酒がやめられません。【40歳からのからだ塾WEB版】 | 医療と健康 | クロワッサン オンライン
からだ

Vol.44 お酒がやめられません。【40歳からのからだ塾WEB版】

  • 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子

楽しい日もあれば、落ち込む日もあって、人生にはいろいろなことが起こりますよね。ストレスがたまったときには、パーッと買い物をする、お酒を飲むなど、解消法はいろいろあってよいのだと思います。でも、あることばかりに夢中になり、生活に支障が出てくるようになると、それは「依存症」と呼ばれるようになります。
今回は「お酒と依存」について、医師で周愛利田クリニック院長の利田周太さんに聞きました。「近ごろお酒の量が増えている」「飲まずにはいられない」と感じたら、どんなことに注意すべきなのか。セルフチェックの方法や治療法なども紹介します。クロワッサンの誌面でも同じテーマをとりあげていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

アルコール依存症ってどんな病気?
どこからが危険信号?

適量のお酒は、人とのコミュニケーションを円滑にし、本来は楽しいものです。単なる “お酒好き” だけでは、アルコール依存症とは呼びません。では、どこからが危険信号となるのでしょう。
「例えば、飲むことが習慣になり、1人でも飲みたくなる、飲み始めるとやめられなくなる、家族に隠れてでも飲んでしまうというような場合。お酒に対する欲求が強く、それに動かされている状態は、アルコール依存症のはじまり=黄色信号と考えられます」と、医師の利田周太さん。

アルコール依存症は、次のように進行していきます。

資料:利田周太

「お酒に酔う」というのは、血液の中に入ったアルコールが中枢神経に働いて麻酔剤となり、脳を麻痺させている状態。アルコールには、大脳の理性や判断力をつかさどる部分の働きを抑制する作用があり、そのために自制力が低下していきます。アルコール依存症が進むと、健康を害するだけでなく、欠勤・遅刻が増えて失業したり、お酒のために借金を重ねたり、飲酒運転で摘発されるなど社会的・経済的な影響が大きくなっていきます。
しかも、女性の場合、男性より少ない飲酒量・期間でアルコール依存症や肝臓障害を起こしやすいと言われています。しっかりと認識しておきたいですね。

利田さんは、「アルコール依存症は、意思が弱い人やだらしない人がなるのではありません。性格の問題ではなく、『内臓と精神の病気(重症)』だということを理解しましょう。そして、早期に見つけて治療を始めれば、それだけ治療効果が上がりやすくなります」とも話していました。まずは病気を知ること。そして依存症の手前で気づいて飲み方を注意すること、あるいは酒量が増えてきていたら、早めに依存症の専門医に相談することが大切だそうです。

こんな飲み方は要注意

ここで、アルコール依存症のリスクチェックをしてみましょう。
自分だけは違う、なるわけがないと思っていると、なかなか気づけなくなってしまうそうなので注意してくださいね。

①適正飲酒かどうかをチェック
「お酒を一日に飲む量は、日本酒なら1合以内が理想。毎日飲むのはいけません。習慣性の連続飲酒(特に3合以上)は大変危険な飲み方で、アルコール依存症のリスクが高まります。アルコールに強い人、弱い人で適量は違ってきますが、日本酒1〜2合、ビール大びん1〜2本、ウイスキーダブル1〜2杯以内にとどめるようにします。アルコール度の高いお酒を飲むときは水や氷で割って飲むようにしましょう」(利田さん)

②飲み方の変化をチェック
□毎日欠かさず飲む
□ブラックアウトした(酩酊時に、一時的に記憶がすっぽり抜けてしまう)
□酒を飲まないと眠れない
□ほろ酔いが味わえなくなった
□いつも1人で飲んでいる
□周囲から酒をやめてほしいといわれている

以上の項目のうち、1つでも当てはまるようならリスクは高いと考えて。この時点で『節酒』しないと、アルコール依存症になるリスクがあります。
参考資料:「アルコール依存症予防ガイド」(周愛利田クリニック)

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